東芝解体の危機か、東芝本体の人員が僅か4千人に

2017年4月26日 12:07

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東芝は生き残ることができるか・・ (c) 123rf

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 2017年4月24日、経営再建中の東芝が中核として残してきた主要4部門の2万人を本体から切り離して分社化すると発表した。2016年12月に東芝メディカルシステムズの1万人がキャノンに買収され移籍、2017年3月半導体メモリ部門9千人が分社化したのに次ぐ動きで、東芝本体の人員は管理部門と研究開発部門の4千人だけとなった。ここに至る軌跡を振り返り、今後の東芝再建の道筋を考えてみよう。

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■不正会計問題発覚による事業再編

 2015年4月に不正会計問題が発覚し、第三者委員会の調査によって1,568億円もの不正会計が明らかになった。業績が悪化した時にチャレンジ目標が各部門に指示され、この目標を達成するための不正な会計処理により、実態と異なる決算報告が行われたのだ。この時東芝は事業再編の方針を打ち出し、家電、パソコンからの撤退と医療機器子会社の売却を進めた。その結果、2016年12月にキャノンが東芝メディカルシステムズを6,655億円で買収した。

■債務超過を解消するため、半導体メモリ部門を分社化して売却の方向

 2017年3月末、東芝はアメリカにおけるウエスチングハウスの会社更生法申請を発表した。同時に2017年3月期の連結最終損益が最大で1兆100億円の赤字となる可能性を発表した。これにより東芝の債務超過額は6,200億円となる可能性が明らかとなった。この発表の翌日開かれた臨時株主総会で、半導体メモリ部門を「東芝メモリ」として分社化、売却する方針が承認された。東芝の債務超過を解消するためにはもはやこれ以外の選択肢は残されていないのだ。

■特定建設業の許可を得るため主要4部門を分社化

 債務超過のままでは今後ビル建設、発電などの大規模工事が出来なくなる恐れがある。そのため主要4部門を新会社に移し債務超過状態を解消することにより、特定建設業の許可を得て従来通り工事ができるようにすることになった。従ってこれはあくまでも大型工事を受注し、現状の事業をスムースに続けるための便宜的な措置である。

■経営再建への今後の道筋

 東芝の債権は半導体メモリの子会社「東芝メモリ」が予定通り売却できるかにかかっているが、半導体メモリを製造する旗艦工場の四日市工場を共同運営してきたパートナーであるウエスタンデジタルが売却に反対している。政府もフラッシュメモリー世界2位の基幹技術が海外へ流出することをおそれて、日本政策投資銀行や産業革新機構、日本の企業連合などの枠組みでの買収を検討している。また、その他の半導体大手に買収された場合は関係各国の独占禁止法の審査が必要になるなど道筋がはっきりするには暫く時間がかかる。(記事:市浩只義・記事一覧を見る

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