【陸上】世界陸上マラソン代表決定!男女各3名の代表は

2017年3月18日 17:15

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 日本陸連は17日、都内で記者会見を行い、8月にロンドンで行われる世界陸上選手権マラソン代表として、安藤友香、川内優輝ら男女各3選手、合計6選手選出したことを発表した。

■男子代表


 川内優輝(30、埼玉県庁)2大会ぶり3大会目の出場
 井上大仁(24、MHPS)初出場
 中本健太郎(34、安川電機)2大会ぶり3大会目の出場

 男子の選考レースは、下記4レース。

 1) 福岡国際マラソン
 2) 東京マラソン
 3) びわ湖毎日マラソン
 4) 別府大分毎日マラソン

 1)~3)は、各大会の日本人3位まで、4)は日本人1位が選考対象となり、レース内容・気象条件などを考慮した上で、本戦で活躍が期待される選手を選考。

 男子は派遣設定記録(2時間7分0秒)を突破した選手はおらず、びわ湖毎日マラソンを除いた3レースから、日本人1位が代表に選出された。

 公務員ランナーとして知られる川内優輝は、大邸大会(2011年)、モスクワ大会(2013年)に続き、世界陸上3大会目の出場となる。昨年12月に行われた福岡国際マラソンに出場、最後はエチオピアのツェガエ、ケニアのマカウに置いていかれたものの、日本人1位となる2時間9分11秒で3位に入った。

 今大会を最後に、日本代表の第一線から退く考えを表明しており、「ロンドンでは集大成としてメダル獲得を目指し戦いたい」と力強く語った。

 井上大仁は24歳で、東京オリンピック世代となる若手ホープだ。山梨学院大学時代から箱根駅伝などで活躍、MHPS(長崎)入社後も着実に力をつけ、2月の東京マラソンで日本人トップとなる2時間8分22秒を出して代表に選出された。

 MHPSマラソン部としては、前身の三菱重工長崎時代から含めて、創部以来初の代表。「メダル争いを目指して海外勢に食らいつき、日本マラソン界の現状を打破したい」と語っており、3年後に迫った東京五輪につながる走りが期待される。

 34歳のベテラン中本健太郎は、川内と同じく大邸、モスクワに続く世界陸上3大会目の出場。夏のレースでは、ロンドン五輪で6位入賞、モスクワ大会では5位入賞と安定した実績を持つ。2月に行われた別府大分毎日マラソンに出場、男子では唯一優勝している。

 安定感を買われ、2月の東京マラソンで日本人2位に入った山本浩之(コニカミノルタ)と争った3枠目の座を手にした。ここ数年は故障に苦しんでいるが、夏のレースに実績があり、安定したレースが期待される。

■女子代表


 安藤友香(23、スズキ浜松AC)初出場
 重友梨佐(29、天満屋)2大会連続2度目の出場
 清田真央(23、スズキ浜松AC)初出場

 女子の選考レースは、下記4レース。

 1) さいたま国際マラソン
 2) 大阪国際女子マラソン
 3) 名古屋ウィメンズマラソン
 4) 北海道マラソン

 1)~3)は、各大会の日本人3位まで、4)は日本人1位が選考対象となり、レース内容・気象条件などを考慮した上で、本戦で活躍が期待される選手を選考。

 女子は派遣設定記録を突破した安藤が内定。残りの2人は、まずは重友が大阪で好タイムを出して優勝したことで選出。3人目は日本人2位ながら好タイムで3位に入った清田真央が選出、順当な選考となった。

 安藤友香は23歳で、3年後の東京五輪でも活躍が期待される若手ホープだ。3月の名古屋ウィメンズマラソンで初マラソン。最後は振り切られたものの、2時間21分36秒で初マラソン日本最高を14年ぶりに更新。日本陸連が内定条件として定めた派遣設定記録2時間22分30秒を突破し、男女通して唯一派遣設定記録を突破しての代表に決定した。

 名古屋で見せたような、序盤から海外勢と先頭争いをする積極的なレースが期待される。本人も「自分が飛び出して引っ張りたい。東京五輪につながるレースをしたい」と語っており、13年モスクワ大会での福士加代子以来のメダルに照準を合わせる。

 重友梨佐は29歳のベテラン。過去には2012年のロンドン五輪女子マラソン代表(79位)、15年世界陸上北京大会(14位)で代表に選出された実績を持つ。1月の大阪国際女子マラソンに出場して、一時は2位に入った堀江美里に先行されたものの、36キロ付近で逆転。そのまま優勝して、代表に選出された。

 ここ最近は、足の故障などに苦しんでおり、なかなか満足いくレースができていなかったが、大阪に照準を合わせて見事に優勝。世界陸上では五輪と同じ舞台を走るが、「五輪で悔しい思いをした分、今回はしっかり走りたい」と意欲を見せている。

 清田真央は、派遣設定記録を突破して先に内定していた安藤と同じスズキ浜松ACに所属。年齢も同い年の23歳で、ともに東京五輪での活躍が期待される若手ホープの一人だ。

 選考レースは、安藤と同じく3月の名古屋ウィメンズマラソンに出場。20キロ付近で先頭争いを演じていたキルワと安藤に遅れを取ったものの、2時間23分47秒の自己ベストを記録。日本人2位ながら、3人目の日本代表に選出された。

 実は初マラソンも同じ名古屋(2016年)で、この時は2時間24分32秒で4位入賞。初マラソンの記録としては上位に入る好記録を残している。(記事:夏目玲奈・記事一覧を見る

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