食品による子供の窒息死、10年~14までの5年間で103件

2017年3月16日 09:23

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 消費者庁は15日、2010年から2014年までの5年間で、子供(14歳以下)の窒息死事故623件のうち、食品による窒息死事故が17%にあたる103件あったと発表した。同庁は、食品を小さく切り、食べやすい大きさにして、よく噛んで食べさせるよう注意を呼び掛けている。

 今回の調査は、消費者庁が、厚生労働省の「人口動態調査」の調査票情報(10~14年の5年分)を入手・分析したもの。なお子供(14才以下)の窒息死事故の内訳は、「就寝時」が全体の28%となる173件、胃内容物の誤えん(食道に入るべき食品や唾液等が誤って起動に入ること)が同27%の170件、食物の誤えんが同17%の103件となっている。

 食品による窒息死事故103件のうち、全体の84%に当たる87件が6才以下の未就学児において発生し、0歳~1歳において全体の過半数を占めている。内訳を見ると、0歳が同47%の49件、1歳が同17%の18件、2歳が同9%の9件、3歳が同6%の6件と続く。

 窒息死事故の原因となった食品と発生件数を見ると、「菓子類(マシュマロ、ゼリー、団子など)」が11件、「果実類(りんご、ぶどうなど)」が5件、「パン類(ホットドック、菓子パンなど)」が4件、「肉類(焼肉、唐揚げなど)」が3件、「その他の食品(餅、寿司、チーズ、そうめんなど)」が8件、「原因となる食品不明」が72件だった。直径3センチほどのぶどうを食べていて窒息した2歳児、離乳食を喉に詰まらせ窒息した0歳児もおり、柔らかい食品だからといっても油断できない。

 消費者庁は、食品を小さく切ることに加えて、誤って気管支に入りやすいピーナッツなどの堅い豆・ナッツ類は3歳までは食べさせないようにすること、年長の子供が乳幼児に危険な食品を与えないようにすることなどを注意喚起している。また食事中に注意することとして、お茶や水を飲んで喉を湿らせること、食品を口に入れたまま話したり、何かをしながら食事をしたりさせないようにすること、食事中に眠くなっていないか、正しく座っているかに注意すること、食事中に驚かせないようにすること、などを挙げている。(記事:荒川・記事一覧を見る

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