HKT48渕上舞がつづった被災地への思い

2017年3月11日 11:53

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 今日3月11日は、東日本大震災から6年を迎える。

 AKB48グループは、震災から今日まで、毎年被災地にまで足を運んで公演をし、あるいは劇場で「復興支援ライブ」を開催しているのは、よく知られていることだ。今年も3月4日に、東北の3か所で63回目の被災地訪問を行っている。

 「誰かのためにプロジェクト」と名付けられた活動も、当初はいろいろ心無いことを言われたが、被災地の人たちを勇気づけ、暖かい交流が今も続いている。そこには、心温まる様々なエピソードも産まれているのだが、今日はその中で一つだけ紹介したいものがある。

 それは、福岡を拠点に活動するHKTの2期生、渕上舞の震災から2年目のブログ(Google+)である。

-------引用-------

今日で東日本大震災から2年が経ちます。
2年前のこの日、福岡の多くの中学校では卒業式が行われていました。
中2の私は、在校生として、
中庭で先輩を見送っていました。
ふと、空を見上げると、真っ青な空に白の飛行機雲 がいくつか。
翌日の九州新幹線開通式典に向けて予行飛行がされていたのかな?
友達と『綺麗だね。』と空を見上げながら帰宅しま した。

同じ空の下で、まさかあの震災が起きているとは思ってもなかった。
テレビを付けると、たくさんのテロップと見たことのない自然の姿。
怖くて、思わず目を瞑りたい映像もありました。
でも、ここで目をそらしちゃいけない…そう思いました。

私はメディアを通して、被災地の姿を見ていました。

そのなかで、私と同世代の方々が、配給などさまざまな活動を率先して行っている姿を見ました。
でも私はテレビを見ているだけ。
自分になにが出来るのだろう?
たとえ小さなことでもアクションを起こしていきたいと思いました。
そうでなければ何も変わらないから。
私は学校の募金活動に参加することから始めました。
2年経った今、私はHKT48の一員です。
48グループは『誰かのためにプロジェクト』の一環 として、色んな活動をしてきました。

今日は特別公演。
私たちの声が被災地へ届くように。
みんなで心を一つに、歌に想いをのせてパフォーマ ンスします。
これからも何事にも感謝の気持ちを持って、
なにが出来るのかを、考え、実行していきたいです。
そして、誰かに笑顔を届けよう。
笑顔の和を広げていこう。

この大空の下で。

--------引用終わり------

 当時、高校1年生だった渕上舞の、アイドルとして、東北のためにできることを見つけることができた喜びと感謝の言葉。これほど、ストレートで、嘘のない、心のこもった文章を、被災地から遠く離れた九州の女の子がつづっていることの美しさ。

 とかく、色眼鏡で見られがちなアイドルという存在ではあるが、彼女たちの被災者や被災地への思いは、まぎれもなく本物であるということを、少しでも多くの人に知ってもらいたいと心から思う次第である。(記事:潜水亭沈没・記事一覧を見る

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