時間外労働規制「罰則付きの法改正不可欠」、安倍首相

2017年2月3日 09:47

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記事提供元:エコノミックニュース

 安倍晋三総理は1日働き方改実現会議で「長時間労働の是正」について「罰則付きで、時間外労働の限度が何時間かを具体的に定めた法改正が不可欠」と語った。

 そのうえで、安倍総理は「誰に対して、何時間の上限とするかを決めるに当たって、脳・心臓疾患の労災認定基準、いわゆる『過労死基準をクリアする』といった健康の確保を図った上で、女性や高齢者が活躍しやすい社会とする観点やワーク・ライフ・バランスを改善する観点など、様々な視点から議論する必要がある」との考えを示した。

また、安倍総理は「長時間労働を是正すれば、経営者がどのように働いてもらうかに関心を高め、労働生産性が向上することも勘案する必要がある」とした。

 あわせて、安倍総理は「企業文化や取引慣行を見直すことも必要」とし「経済界のトップの皆さんのリーダーシップとともに関係閣僚に、更なる取り組みをお願いしたい」と支持した。

 政府は年間720時間を上限に、月平均60時間、繁忙期で月100時間まで認める方向で検討している。労働側はさらに時間を短縮するよう求めている。政府が「働く人の視点で」どこまで切り込めるか、次回の会議での提示案が注視されている。

 なお、安倍総理はこの日の会議で「プレミアムフライデー」について「国会の理解をいただいて、我々もできれば実施したい」とも語った。(編集担当:森高龍二)

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