脳波に基づいて自動作曲を行う人工知能とは

2017年1月21日 22:10

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記事提供元:エコノミックニュース

 大阪大学 Center of Innovation(COI)拠点は、JST(国立研究開発法人 科学技術振興機構)のセンター・オブ・イノベーション(COI)プログラムによる支援のもと、脳マネジメントにより潜在力を発揮するスーパー日本人の実現を目指し、医脳理工・産学連携のプロジェクトを進めている。今回、沼尾正行大阪大学 産業科学研究所 教授、大谷紀子東京都市大学 メディア情報学部教授、クリムゾンテクノロジー、ベルギーの研究機関imecの連携チームは、“楽曲に対する脳の反応に基づいて自動作曲を行う人工知能の開発”に成功した。

 今後の脳マネジメントシステムは、個人の脳波の状態を検知し、それに基づいて脳の活性化手段を提供し活性化につなげると考えられており、活性化手段は音楽を提供することが有望。しかし、現在の音楽提供システムは、過去に聴いた曲の類似曲を推薦するか、曲の特徴を細かく指定する必要のある自動作曲システムしか存在せず、手軽に音楽で脳の活性化に結びつけることが困難だった。

 しかし今回、ヘッドホンと一体化した脳波センサを開発したことで曲に対する脳波データの収集が容易になり、収集した曲への反応と脳波の関係を機械学習し、ユーザのメンタル状態を活性化させるオリジナルの音楽を容易に生成することが可能になった。作曲結果は、その場で直ちに、Musical Instrument Digital Interface(MIDI)技術によりアレンジされ、シンセサイザを用いて豊かな音色で再生される。

 以上の技術により将来的に、個人だけではなく聴衆の反応測定が可能になり、聴衆の脳波反応に基づいた作曲の実現も期待されるという。また、将来の社会実装の1つの姿として、家庭で個人の状態を脳波で測定し、個人の状態に合った音楽刺激を用いて、個人の潜在力を常に発揮できるシステムの実現が期待されるとしている。さらに、この人工知能の技術をゲームなどのエンターテインメントやスポーツジムなどのヘルスケアに応用することで、より高度な柔軟性を持った音楽システムとして活用することも考えられる。(編集担当:慶尾六郎)

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