関連記事
放射性廃棄物を地下5000mに埋めて処分、南鳥島で調査研究を検討
masakun 曰く、 海洋研究開発機構JAMSTECが南鳥島に放射性廃棄物の最終処分場をつくるための基礎研究を始めたとNHKが報じている(NHK、Togetterまとめ)。
ここ日本においてはNUMO原子力発電環境整備機構が日本列島に「広く存在」する地層処分に適した地域の安全性を確かめるための研究を進めているが、今回の報道はこれとは別に、太平洋プレートにある南鳥島の地下5000メートル規模で最終処分場を建設する技術の可能性を調べる基礎研究を検討中ということで注目されている。来年度以降JAMSTECの海洋調査船が南鳥島で地質や地形のデータを収集を始めたい考えだ。
なお、現在フィンランドで建設中の使用済み核燃料の最終処分場「オンカロ」(フィンランド語で深い穴という意味)はせいぜい地下400メートル以深(過去のストーリー)であり、国際的にみても地層処分で検討されるのは地下300メートル以深である。一方南鳥島で検討されるという「地下5000メートル規模の深さでの処分技術」は海外で研究が行われているものの、技術的な課題により確立されていない。今回太平洋プレートを科学的有望地のチョイスにしたことは興味深いが、日本の場合海洋底処分を避けるにはこの島を選択するしかないのだろう。
スラドのコメントを読む | 日本 | テクノロジー | ニュース | 原子力
関連ストーリー:
放射能レベルが高い廃棄物、電力会社が300~400年管理した後に国が10万年管理する方針に 2016年09月02日
英国研究者、核廃棄物を10万年間安全に保管するためのセメントを開発中 2016年02月18日
フィンランド、使用済み核燃料を地下400メートル以上の場所に埋める最終処分場建設へ 2015年11月17日
原子力規制庁、放射性廃棄物は10万年後でも安全な場所に埋めよ 2015年06月15日
米カールスバッドの核廃棄物貯蔵施設事故の影響で核兵器開発部門の予算が大幅削減される 2015年01月15日
米国でも放射性廃棄物の処理先が足りない状況に 2014年05月29日
※この記事はスラドから提供を受けて配信しています。
スポンサードリンク