違法操業の中国漁船、韓国で競売措置

2016年11月25日 14:00

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記事提供元:フィスコ


*14:00JST 違法操業の中国漁船、韓国で競売措置
違法操業で拿捕された中国漁船がこのほど韓国で競売された。全羅南道(チョルラナムド)の解体業者が670万ウォン(約65万円)で落札。鉄くず業者に転売される予定という。群山(クンサン)海洋警備安全署の発表内容として、中国政府系メディアが25日付で伝えた。
船舶は昨年12月に韓国EEZ(排他的経済水域)で拿捕された「魯威高漁60300号」。漁業資源の維持、自国主権の確保を理由に、全州(チョンジュ)地裁群山支院が没収判決を下した。9月の控訴審を経て、すでに最終判決が確定している。
韓国政府は今年9月、「外国人が韓国EEZで漁業活動を展開した際の主権行使に関する法律」を修正。違法操業を発見した場合、最大で3億ウォン(約2930万円)の罰金を科すと明記した。多くの船主は支払いを拒む見込み。漁船の所有権を放棄する例が今後も相次ぐとみられている。
仁川(インチョン)海洋警備安全署は今年に入り、106隻の船舶を拿捕。うち罰金を支払ったのは78隻(73.6%)にとどまっている。
一方、韓国海洋警備安全本部の報告によれば、韓国西岸海域で違法操業する中国漁船は今年に急減した。1~9月にかけて侵入した漁船は3万1781隻。1日当たり前年同期比23.3%減の116隻にとどまった。カニ漁が最盛期を迎えた9月は、侵入数が合計3540隻。数は多いものの、前年同期比で47.2%減少した。

【亜州IR】《ZN》

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