ジュンヤ ワタナベ・コム デ ギャルソン 2017年春夏コレクション - 様々な文化の交差点

2016年10月9日 10:15

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記事提供元:ファッションプレス

 ジュンヤ ワタナベ・コム デ ギャルソン(JUNYA WATANABE COMME des GARÇONS)の2017年春夏ウィメンズコレクションが、パリ・ファッション・ウィーク5日目の2016年10月1日(土)に発表された。

 昨シーズン数学的なアプローチによって生まれた、多角的なウェア。これが、軽やかなシースルー素材となりバージョンアップされている。エプロンのように前だけのもの、クロスするように布地を重ねたもの、アシメトリースカート状のもの、ポンチョ型のもの。フォルムは様々だが、しかし今季これは主役ではないようだ。

 シーズンヒロインは、その内側に包み込まれた洋服たち。それらがいくつもの文化を持ち込み、対比し溶け合い、予想外のストーリを綴っている。編タイツにカラーTシャツ、シルバーパンツやロゴ入りパッチワークパンツ、スタッズ付きカーゴパンツ。パンク・ミリタリー・バイカー…と色々なテイストが交差する。そこに小花柄ワンピースに見られるフェミニニティ、テーラードジャケットを主役にしたフォーマルまでが投じられ、無秩序な世界が築き上げられている。

 全体的にまとまりのあるものではないが、‟透け透けトゲトゲ”の鎧を外せば、ストリートに馴染むのは事実。ショー半ばでアウターを脱ぎ捨てる演出が設けられていたが、事実浮かび上がったのは、スウェットトップスを腰回りをタイトにしたドレスや、ギャザーを寄せたTシャツなど、女性らしいアレンジが加えられたデイリーウェアであった。

 とにかく駆け抜けるような爽快感のあるランウェイショー。多文化が交わる様は街の縮図を見ているかのようで、いろんなバックボーンの人々に一気に出会ったような充実感で心が満ちた。

※本記事はファッションプレスニュースから配信されたものです。ファッションプレスでは、ブランド、デザイナー情報、歴史などファッション業界の情報をお届けしています。

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