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遺伝性疾患を回避するため、父母以外のDNAを組み込んだ赤ちゃんが誕生
記事提供元:スラド
あるAnonymous Coward曰く、 致命的な遺伝性疾患を回避するため、両親のDNAに加えて「3人目」のDNAを組み込んだ赤ちゃんが誕生した(WIRED、AFP)。
母親に「リー症候群」と呼ばれる遺伝性の神経系障害があり、これが子に遺伝することを防ぐためにこのような処置が行われたという。母親の卵子から核を取り出し、これを別の卵子に移植することで、母親の核DNAと提供者のミトコンドリアDNAを併せ持つ卵子を作製して受精させたそうだ。
3人のDNAを使う手法は2015年に英国で承認されているが(過去記事)、実際に子供が生まれたのはこれが初めて。この男の子のDNAには母親と父親からのものに加え、3人目のドナーから少量の遺伝子が含まれているという。赤ちゃんは今年4月、ヨルダン人夫婦の下に誕生し、健康状態は現在も良好だとしている。
米国では3人の遺伝子を持つ受精卵の不妊治療目的での作製が認められていないため、今回は規制がないメキシコで治療を行ったそうだ。一方で、この技術は未解明の部分が多いと不安視する声もあるようだ
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