世界最小サイズで、自動車の電装化・ADASを加速する日本メーカーのアナログ技術

2016年5月14日 19:42

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記事提供元:エコノミックニュース

ハイブリッド車(HEV)をはじめ、 プラグインハイブリッド車(PHEV)、電気自動車(EV)、燃料電池車(FCV) など、ガソリンエンジンに変わる駆動力を持つ自動車の台頭、そして、急速に進む電装化。自動車産業は今、大きな転換期を迎えている。

ハイブリッド車(HEV)をはじめ、 プラグインハイブリッド車(PHEV)、電気自動車(EV)、燃料電池車(FCV) など、ガソリンエンジンに変わる駆動力を持つ自動車の台頭、そして、急速に進む電装化。自動車産業は今、大きな転換期を迎えている。[写真拡大]

自動車産業は今、大きな転換期を迎えている。ハイブリッド車(HEV)をはじめ、 プラグインハイブリッド車(PHEV)、電気自動車(EV)、燃料電池車(FCV) など、ガソリンエンジンに変わる駆動力を持つ自動車の台頭、そして、急速に進む電装化。安全かつ便利で省エネ。10年前とは比べ物にならない技術が今の自動車に詰まっている。

 とくに、エンジン制御からパワートレイン制御、シャーシ制御やボディの制御系、情報通信制御に至るまで、自動車全体で進む電装化には目を見張るものがある。ナビゲーションシステムやドライブレコーダーに留まらず、ADAS(先進運転支援システム)に必要なレーダーやカメラ、センサなども搭載され、自動運転制御もすでに現実のものとなった。しかもこれらはすでに、一部高級車のオプションではなく、一般大衆車にも標準装備され始めているのだ。

 将来的には一台の自動車にカメラが約10個搭載されるとも言われている状況の中、電子部品は高信頼性とともに、自動車の軽量化やデザイン性向上のためにも、小型化も求められている。しかし、これを両立させることは非常に難しい。とくに電源ICにおいては、自動車の温度やノイズが厳しい環境下で使用することも想定されることから、信頼性の問題上、これまでは1.5mm角モールドパッケージまでが小型化の限界とされていた。

 ところが先般、日本の電子部品大手のローム<6963>が、同社が、開発から製造までのプロセスを全て行う「一貫生産体制」によって培ってきた、アナログ設計技術、プロセス製造技術、パッケージ製造技術の全てを駆使して、車載標準のAEC-Q100にも対応する、世界最小サイズ1mm角モールドパッケージの車載LDOレギュレータ「BUxxJA2MNVX-C シリーズ」を開発し、業界で大きな話題を呼んでいる。「BUxxJA2MNVX-C シリーズ」は従来の1.5mm角に対して実装面積を55%削減することが可能なだけでなく、従来は1.0μF必要とされていた発振防止用外付けコンデンサを最小で0.22μFと小型にできるため、実装面積のさらなる削減も可能だという。しかも消費電流と応答特性でも従来品の半分の値(消費電流 35μA、負荷変動 65mV)を実現する優れものだ。

 便利であることと安全であることは相反するものであってはならない。そしてもちろん、デザイン性も販売を左右する最も大切な要素の一つだ。実装面積と性能、さらにはデザイン性の向上にも貢献する「BUxxJA2MNVX-C シリーズ」の登場によって、日本国内のみならず世界規模で、車載の電装化、ADASが急激に加速するかもしれない。(編集担当:藤原伊織)

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