NYの視点:円高いったん小休止か、伊勢志摩サミットに焦点

2016年5月6日 07:15

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記事提供元:フィスコ


*07:15JST NYの視点:円高いったん小休止か、伊勢志摩サミットに焦点

日本の金融市場が連休で休場の中、円高が進んだ。日本銀行(日銀)が期待されていた追加緩和を見送ったこと、米国財務省が公表した新法施行の元で作成された半年に一度の新為替報告の中で、日本を加えた5か国を「為替監視対象」としたため日本の当局が円高是正介入に踏み切る可能性が低いと判断した投資家、投機家が円買いを進めた。ドル・円は105円台に達し、2014年10月来の安値を更新。円高は輸出主導の日本経済を圧迫するほか、デフレリスクを引きあげ日銀の物価目標である2%達成をより困難とする。

早速、麻生財務がアジア開発銀行の総会に出席のため訪れていたドイツのフランクフルトで、「為替相場の急激な変動は望ましくなく、必要とあれば対応措置をとる」と言及。日本銀行の黒田総裁も「必要な場合に量、質、金利の3次元で追加政策を講じる」と繰り返した。安倍首相も為替相場の動向に触れ、「為替の急激な変動は貿易関連企業に大きな影響を与えるなど望ましくない」「足元の為替市場では急激で投機的な動きが見られている」と指摘。「為替市場の動向を注意深く見て必要に応じて対応したい」と述べた。

首相はまた、26、27日に伊勢志摩で開催予定の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)では、先進7カ国(G7)が政策協調して力強いメッセージを打ち出すことを促し、必要に応じて為替についても議論する意向を示した。急激な円高を是正すべく、当局による円売り介入も辞さない構え。サミットではまた、為替報告書の中ですでに日本の介入に対して否定的な見解を示している米国政府などを説得していく可能性もある。成果は疑問だが、このため、市場関係者はさらなる円買いを進めにくい状況になったことは確かだ。《NO》

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