上半期の中国新車販売は不振目立つ、上位5社そろって前年割れ

2015年7月15日 13:00

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記事提供元:フィスコ

*13:00JST 上半期の中国新車販売は不振目立つ、上位5社そろって前年割れ
中国新車販売市場の減速感が一段と強まっている。今年上半期(1~6月)の国内新車販売は、上位5社がいずれも前年割れに沈んだ。市場に停滞感がみられる中で、各社は年初に設定した通年販売目標の達成が危ぶまれる状況。業界関係者は、下半期は自動車各社による減産の動きが一段と広がる——とみている。北京商報が14日付で伝えた。
販売首位の上海大衆(上海汽車と独フォルクスワーゲンの合弁)は、今年上半期販売が前年同期比0.2%減の93万8800台に低迷した。同社が掲げる今年の販売目標は、最低で190万、最大で200万台。努力目標である200万台を達成するには、前年比16%の年間伸び率を必要とされるが、理想と現実の差は大きい。
2位の一汽大衆(第一汽車とフォルクスワーゲンの合弁)の今年上半期販売は、11.3%減の80万4000台。今年の販売目標については、前年実績比2.33%増の185万台と控えめに定めているが、上半期の落ち込みでみれば、この保守的目標ですら達成は困難を極める。
3位の上海通用(上海汽車と米ゼネラルモーターズの合弁)も、3.2%減の78万9100台に縮小。通年販売目標である190万台との開きは大きい。
4位の北京現代(北京汽車と韓国・現代自動車の合弁)は、7.7%減の51万300台。生産能力の不足がネックとなった。同社も今年の販売目標について、前年実績比4万台増の116万台と控えめに設定しているが、上半期の販売台数でみると、やはり目標達成は難しい状況だ。
5位の東風日産(東風汽車との日産自動車の合弁)は、0.005%減の47万4500台とほぼ横ばい。年初に掲げた年間目標(100万台)に対する達成率は、50%に届いていない。
各社の今年上半期の販売低迷について、業界関係者は「需要の縮小が響いた」と解説。下半期に入って販売圧力は一段と増しているとして、「自動車各社は年間販売目標の下方修正や減産などの戦略調整を速やかに実行し、中国自動車市場の“ニュー・ノーマル(新常態)”に対応すべきだ」と提言した。
すでに海外メーカーの間では、減産に乗り出している。米フォードは今年5月、中国工場の生産能力を小幅に調整すると宣言。独BMWも先ごろ、中国での生産規模を減らしたことを明らかにした。
全国乗用車市場信息聯席会の発表によると、今年6月の狭義乗用車(セダン、MPV、SUV)国内販売は、前年同月比1%減の135万2258台に落ち込んだ。前年同期比と比べたマイナス幅が1%台に乗せるのは、今年に入って初めて(前月比では9%減)。市場予想を上回って低迷している。また、中国汽車工業協会は今年の中国自動車販売の予想伸び率について、年初の7%から3%に下方修正した。

【亜州IR】《ZN》

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