【中国の視点】MERS蔓延で売上急拡大、韓国のEC業界にうれしい悲鳴

2015年6月17日 08:05

印刷

記事提供元:フィスコ


*08:07JST 【中国の視点】MERS蔓延で売上急拡大、韓国のEC業界にうれしい悲鳴
韓国における中東呼吸器症候群(MERS:マーズ)の流行を受け、外出を控えてインターネットを通じて買い物する人が急増しているもようだ。

韓国の電子商取引(EC)業界が15日に発表した最新データによると、6月1-11日の間、E-mart、LotteMart、Home Plusの食品EC大手3社の売上高はともに2ケタの増加を記録した。また、期間内のネットバンク決済額も前年同期比34%増加したという。中でも最大手E-martの売上高は前年同期比63.1%増加した。

食品別では、インスタント食品は同90.1%増、生鮮食品と加工食品は、それぞれ同83%、69.9%増加した。

韓国の保健当局が15日に発表したデータでは、MERS患者数は150人まで増加し、感染で亡くなった患者数は新たに2人が確認された。これまでは14人は完治して退院し、16人は死亡、隔離された人数は5200人に上った。

中国の専門家は、インターネットの普及に伴い、韓国国内の小売りがほとんどそれで補うことができると指摘。ただ、人々の行き来が控えられるため、旅行産業などインバウンド関連の低迷が当面続くとの見方を示した。

なお、中国の復旦大学基礎医学院と米国立衛生研究所の共同研究で、MERSコロナウイルス の抗体「m336」の開発に成功したと報じられた。《ZN》

関連記事