ロシア:欧米制裁などで損失甚大、EUは年末まで制裁継続

2015年4月30日 08:10

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記事提供元:フィスコ


*08:11JST ロシア:欧米制裁などで損失甚大、EUは年末まで制裁継続
ウクライナ・クリミア半島のロシア編入などをめぐる欧米の対露経済制裁が実施されてから、すでにロシア経済に大きなダメージを与えている。

プーチン大統領は27日、国際原油価格は1バレルあたり100米ドルから50米ドルまで下落したことを受け、資源部門の収入が約1600億米ドル減少したと指摘。また、欧米の対露経済制裁の実施を受け、ロシアの銀行は欧州市場での資金調達が出来なくなったことも銀行や企業に深刻な悪影響を与えていると発言した。政府の発表によると、ロシアの銀行と企業は昨年に返済した対外債務額は1300億米ドルとなり、今年は600億米ドルの返済が必要になるという。

ロシア経済が崩壊すると予測されていたが、プーチン大統領は28日、「ロシア経済は、苦境のピークを乗り越えた」と改めて発言した。また、最近、通貨ルーブルが米ドルに対してじりじりと上昇しており、昨年12月の最安値1米ドル=約80ルーブルから1米ドル=50ルーブル台まで回復している。

一方、欧州連合(EU)のオサリバン駐米大使はこのほど、対露制裁について、少なくとも2015年末まで継続すると発言した。《ZN》

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