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理研、新スパコン「HOKUSAI GreatWave」を稼働開始
理化学研究所は、4月1日より新スーパーコンピュータシステム「HOKUSAI GreatWave(HOKUSAI-GW)」の稼働を開始した。
理研は1964年以降、様々なスーパーコンピュータを導入し、シミュレーションだけでなく、高エネルギー物理学分野の実験データ処理やライフサイエンス分野でのデータベース検索などに貢献してきた。そして、ジョブの実行待ちの解消、オープンソースやISVアプリケーションの利用、データ処理や実験との連携などを幅広く取り込むことを目指して、新しいスーパーコンピュータの設計・開発を行った。
命名については、浮世絵の題材の持つ多様性と浮世絵制作の様々な技法が相まって高まる芸術性への情熱は、理研の多様な研究分野と研究者の研究開発に対する情熱に共通するものがあるため、浮世絵師である葛飾北斎の名を取って「HOKUSAI GreatWave (HOKUSAI-GW)」と名付けた。
HOKUSAI-GWシステムでは、物理学、化学、工学、生物学、医科学といった幅広い研究分野の研究者の所属する理研の研究者の旺盛な計算ニーズに応えていくことを狙っており、実験/シミュレーション/データ解析の融合に向けて、機能の異なる3つの演算システム(ストレージシステム・超並列計算システム・アプリケーション演算システム)を高速ネットワークInfiniBand(FDR 4X)で接続し、それらをあたかも1つの計算システムであるかのように利用できる環境を構築した。
新スパコンシステムを導入する際は、一般的に1カ月程度のシステム全停止を伴い、冷却装置・電力設備などの周辺設備工事も行う必要があるため半年の工事期間が見込まれていた。しかし、今回のシステムリプレース作業では、コンピュータ室内を分割し、RICCの稼働を可能な限り継続したうえで新システムへ移行することを目標に掲げ、完全な利用停止期間を2週間に短縮し、利用者への影響を最小限に留めることに成功した。
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