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【中国の視点】大気汚染告発の閲覧禁止、「民衆蜂起」を警戒か
記事提供元:フィスコ
*08:12JST 【中国の視点】大気汚染告発の閲覧禁止、「民衆蜂起」を警戒か
中国のインターネットで大反響を呼んでいた大気汚染告発ドキュメンタリーが、今月6日夜から国内で視聴できなくなっている。これは元国営メディアの記者が自費で作成したもので、ネット上で流れて数日間の間で数億以上のクリック数を記録したといわれている。
中国の国会にあたる全国人民代表大会(全人代)が開幕直後に閲覧ができなくなることについて、中国政府に対する不信感が高まり、各地で不満が噴出していることが背景にあると分析された。また、今回のドキュメンタリーの放映後に全人代に出席した環境保護部の前任・前前任部長がそろってメディアの取材を断ったとも報じられた。
全人代が開幕した後も多くの中小都市で深刻な大気汚染に悩まされていたほか、甘粛省の省都である蘭州市の水道水が変な味がしたとの報告を受けたにもかかわらず、当局が水質に問題がないと返答した。
こうした積み重ねを受け、政府が報告したデータが事実ではないと認識する国民が少なくないと指摘されている。また、環境保護部の一部関係者もこのドキュメンタリーの制作に協力したため、政府の内部でも対立しているとみられている。さらに、約1週間の放映期間を与えたことについて、国民の反応を見極めたいとの政府の思惑が伺える。
専門家は、環境問題が政府関係者を含むすべての国民の健康に関わる重大な問題であると指摘。中国政府が環境破壊を無視して成長を追い求めるこれまでの発展方式を深く反省する必要があると批判した。正確な情報を国民に公表し、着実に環境問題に取り組んで行くことが政府の責任であることも強調した。《ZN》
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