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小学生にも起業家マインド 起業家精神を育成する試みはうまくいくのか
1990年代から大学などで、起業家養成プログラムなどと呼ばれる、起業家を育てようとする試みがいろいろと行われている。しかしいまだに起業を志す若者は少数派である。そして起業活動は諸外国と比べて少ない状況が続いている。しかし、社会が激しく変化し、どんどん新しい製品やサービスが必要とされる現代は、これまで以上に起業家が求められている時代であると言っていいだろう。
そういった中、新しい取り組みがある。それは起業家教育をもっと早い段階、たとえば小学校で実施しようとする試みだ。これを始めたのが、早稲田大学発のベンチャー企業、セルフウイングだ。同社が開発した体験プログラム、V-Kidsは架空の会社を立ち上げ、決算までの行動をシミュレーションすることで、起業家に必要な能力を高めていくというもの。小学生から大学生まで、年代に合わせたプログラムによりビジネスマインドを育てていけるとのことだ。同社のプログラムはすでに多くの自治体などから注目され、各地でプログラムが開催されている。それだけ時代のニーズに合ったプログラムと言うことなのだろう。
海外では比較的普及が進んでいる起業家養成教育だが、日本では最初に述べたようにあまり成果を上げているようには見えない。協調性が強く要求される日本は、そもそも起業家が生まれにくいのかもしれない。また教育は、その成果が確認できるまで何十年もかかるものだから、起業家教育の成果がこれからはっきりと現れてくるのかもしれない。
起業家養成教育には、教育で起業家が本当に育つのかといった批判もある。現在同社が行っているような短期間のプログラムで、本当に成果を上げられるのかどうかもまだわからないだろう。しかしながら、少なくとも現在ではまだ起業家があまり多くは現れていない以上、起業家を育成するための様々な試みが行われなければならないのは当然のことだろう。その中でその生徒にあった、本当に意味のあるものを見つけるのは難しく、またやりがいのある挑戦だといえるだろう。(編集担当:久保田雄城)
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※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
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