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中国経済の減速は至極当然のこと
記事提供元:フィスコ
*07:43JST 中国経済の減速は至極当然のこと
中国の2015年の経済成長率(国内総生産)は前年の7.5%程度から7.0%程度に減速すること見込まれており、同国経済の失速が懸念されている。
しかし、中国の国内総生産(GDP)はすでに約1000兆円となっており、日本の約500兆円の2倍の規模に達している。中国はもはや発展途上国でも小国でもない。1000兆円の経済規模で7%成長すると年間で70兆円GDPが増える計算となり、このまま7%の経済成長で巡航してもわずか8年で米国を追い抜き世界一の経済大国となる。従来目指してきた10%の経済成長を続けることなど到底無理な規模となっているのである。現在の日本で年間7%成長すれば間違いなくバブルと言われるだろう。
中国政府は成長率の鈍化を許容して「新常態(ニューノーマル)」に適応するとしているが、中国において日本の高度成長期やバブル期のような時期が過ぎ去ったとすれば、7%成長は十分すぎるほど高い成長率だ。上述のように、ここから先さらに7%の安定成長が実現すれば、あっという間に世界一の経済大国となってしまうような成長である。
問題は構造改革を実行しつつ、不動産バブルの崩壊や経済の大失速を回避して安定成長を続けることができるかであるが、「高度成長の時代が終わった国」がそれを本当に実現するためには大規模な景気対策や金融緩和が必ず必要となる時が来るだろう。《YU》
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