ローソン、攻めの戦略で成城石井を買収

2014年10月2日 15:07

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記事提供元:フィスコ


*15:11JST ローソン、攻めの戦略で成城石井を買収
コンビニエンスストア大手のローソン<2651>が9月30日、首都圏を中心に高級スーパーを展開する「成城石井」を買収すると発表した。買収額は負債も含め約550億円。10月31日付で投資ファンドからすべての成城石井株を買い取る。
成城石井は2011年に投資ファンドの「丸の内キャピタル」に買収されている。今回、ローソンのほか三越伊勢丹ホールディングス<3099>、イオン<8267>などが買収候補に名乗りをあげたが、丸の内キャピタルが想定する金額には至らず、最終的にローソン1社だけになっていた。丸の内キャピタルは、当初は成城石井を上場することも選択肢に入れていたが、ローソンへの売却を決めた。
成城石井は首都圏に約120店舗を展開、輸入食品や高級食材、ワインなどの品ぞろえに定評がある。また、自社工場や提携先企業で人気のチーズケーキやポークウインナー、キムチなどの自家製商品を作り、安心・安全で高品質な「こだわりの」商品を提供している。高級住宅街のほか東京駅などの駅構内にも出店するなど多様な出店形態で事業拡大を図っており、2013年12月期の売上高は544億円、営業利益は33億円、純利益は20億円で、5期連続で増収増益となっている。
ローソンは買収後も成城石井のブランドをそのまま残し、経営体制も変えない方針だという。周囲の状況に応じてローソンの出店用地を成城石井に切り替えるなどより効率的な店舗展開を進めるほか、商品調達や物流面、顧客管理などでローソンのノウハウを取り入れ、収益性をさらに高める考えだ。
小売業界では買収や経営統合などによる再編が加速している。
イオンは2015年1月、ダイエーを完全子会社化する。セブン&アイ・ホールディングス(HD)<3382>は通販大手のニッセンHD<8248>を買収したほか、高級衣料品のバーニーズジャパンや、雑貨品のフランフランを展開するバルスにも出資している。ローソンも2010年に音楽CD販売のHMVを買収したほか、今年も複合映画館(シネマコンプレックス)で国内3位のユナイテッド・シネマを買収している。
「いつでも近くにあって便利」なローソンと「プチ贅沢」な成城石井という異なるコンセプトによる多角化を進めることで、お互いの良さを打ち消し合うことなく新たな客層拡大を図ることができるのか、今後の小売業界再編の行方を左右する買収となりそうだ。
さらに、ローソンは1日引け後にポプラ<7601>と資本・業務提携で基本合意書を締結し、ポプラ株の発行済み株式数の5%を取得することを明らかにしている。《YU》

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