カネボウ子会社、被害者を「地雷原」と表現

2014年9月30日 10:29

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記事提供元:エコノミックニュース

 「申し訳ございませんでした」と頭を下げて謝るという行為。しかしこの行為に「本当に自分は間違ったことをしてしまい、迷惑をかけてしまった」という気持ちが込められていなければ、それはただの『「申し訳ござませんでした」と言いながら、頭を90度下にさげる行為』でしかない。そして、白斑問題で化粧品の自主回収と被害者への補償やフォローを行い続けているカネボウ化粧品の「申し訳ございませんでした」という謝罪には、はたして心が込められているのだろうか?それとも、ただ形だけのものなのだろうか?

 美白化粧品を使用した顧客の肌が白くまだらになったカネボウ化粧品の白斑問題だが、この問題を巡ってカネボウ化粧品の子会社の支社が、問題が発覚した直後の会議資料の中で、損害賠償を請求してくる可能性のある被害者のことを「地雷原」と表現していたことが、26日にわかった。

 今回被害者のことを「地雷原」と表現していることわかった会議資料は、カネボウ化粧品の子会社「カネボウ化粧品販売」の中日本支社(名古屋市)のもので、去年の8月に行われた幹部社員の会議で使用された。内容は、被害者への対応をまとめたものだった。その資料の中で白斑問題により損害賠償の請求を行ってくる可能性のある被害者のことを、「地雷原」と表現。さらには、「どこから出現するか見当がつかない」というような注意喚起の文章も書かれていたという。

 カネボウ化粧品はこの被害者を侮蔑しているともとれる表現を、会議資料内で使用していたことに関して、「誠心意対応するという会社方針に反する不適切な表現であり、たいへん遺憾に思います。関係者に厳重注意するとともに、今後、二度とこのようなことが無い様、社員啓蒙・教育を徹底してまいります」とのコメントを発表している。

 肌に被害を受けた上、「地雷原」などと表現されて気分の良い人間はあまりいないだろう。被害を受けた方に対して「本当に申し訳ない」という気持ちがあれば、それはわかったはずだ。今回のこの表現がカネボウ化粧品全体の総意とまで意地悪なことを言うつもりはないが、しかしそう捉える消費者もいるわけで、企業としての信頼回復から2歩3歩遠ざかったことは間違いないだろう。(編集担当:滝川幸平)

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