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理研、ソラニンなどジャガイモの有毒物質を作り出す遺伝子を明らかに
ジャガイモに含まれる有毒な「ステロイドグリコアルカロイド(SGA)」。芽や緑化した皮の近辺に比較的多く含まれる(理化学研究所の発表資料より)[写真拡大]
理化学研究所などによる研究グループは、ジャガイモに含まれる食中毒の原因物質α-ソラニンやα-チャコニンの生合成に関わる酵素遺伝子を発見した。
ジャガイモやトマトなどのナス科植物には、有毒なステロイドグリコアルカロイド(SGA)が含まれる場合があり、ジャガイモのα-ソラニン・α-チャコニンはその代表的な物質として知られている。ジャガイモ育種においてこれらの有毒物質の生成を抑えることは、重要な課題の1つである。
今回の研究では、ジャガイモやトマトで発現している遺伝子群の中に、DWF1およびDHCR24の相同体と考えられるタンパク質の遺伝子が2種類含まれていることを見いだした。さらに、これらの遺伝子の働きを明らかにするため、出芽酵母での異種遺伝子発現系を用いてSSR1、SSR2の酵素機能を評価したところ、SSR1遺伝子は24-アルキルステロール生合成に、SSR2遺伝子はSGA生合成中間体であるコレステロールの生合成に関与していることが明らかになった。
今後は、SSR2遺伝子を標的としてSGA量を低く抑えたジャガイモの育種が可能となると期待されている。
なお、この内容は9月12日に「The Plant Cell」オンライン版に掲載された。
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