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フラッシュメモリの消耗によってエラーが頻発している火星探査機Opportunity、遠隔からの再フォーマット実施へ
headless 曰く、 NASAの火星探査機Opportunityは10年以上にわたって火星の探査を続けているが、最近システムの再起動が頻発するようになっているという。NASAでは同機に搭載されたフラッシュメモリーの消耗が原因となっている可能性があるとして、再フォーマットを計画しているそうだ(プレスリリース、The Regisiter、Slashdot)。
Opportunityのコンピューターシステムには放射線耐性を高めたIBM RAD6000プロセッサ(20MHz)と256MBのフラッシュメモリが搭載されている。フラッシュメモリは繰り返し上書きされているため一部のセルが消耗しており、これが再起動の原因となっている可能性が高いという。再起動は1~2日で完了するものの、8月には10回以上の再起動が発生して探査活動に影響が出ている。
再フォーマットでは、フラッシュメモリで不具合の出ているセクタを特定し、それらを使わないように設定する処理を行うとのこと。再フォーマットに先立ってフラッシュメモリ内に残っている有用なデータをすべて地球にダウンロードし、フラッシュメモリを使用しない動作モードに探査機を切り替える。
また、準備中に再起動した場合に復旧しやすいよう、通信速度も低下させるという。重要な処理を行うプログラムは別の場所に保存されており、5年前にはSpiritでも再フォーマットを実行しているため、トラブルが発生する可能性は低いとのことだ。再フォーマットは今月上旬に実行される。
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