【木村隆のマーケット&銘柄観察】戸田建設が訂正高波動に乗る、収益改善策を強化へ

2014年7月10日 09:55

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

  戸田建設 <1860> が浮揚力を高めてきた。きっかけは自社株買いの発表。6月25日に800万株を上限に自社株買いを実施すると発表した。7月1日~8月29日に市場で取得する。比較的短期間での取得が想定されており、需給面での強いインパクトになるとの期待が強まっている。

  取得額は最大で30億円になる見通し。同社が自社株買いをするのは2009年6月以来5年ぶりで、取得規模は過去最大となる。株主還元策積極化を受け、株価の本格的な見直しが始まったニュアンスだ。

  大手ゼネコンに比べた株価の立ち遅れも買い人気を増幅している。大手ゼネコン株は4月ごろから上昇波動を鮮明にしてきたのに対し、同社が本格的に動き出してきたのはごく最近。大手ゼネコン株が訂正高に動いていた時、同社は5月19日に304円の安値に売り込まれていた。

  前2014年3月期は営業利益47億8200万円と、黒字に転換したが、今2015年3月期は営業利益39億円と、前期比18%の減益見通しが明らかになり、失望売りがかさんだことが売りの要因。

  同社は主力の国内民間建築工事において、2011年から2012年にかけて受注競争が激化するなか、積極的な受注スタンスで取り組んだことから、手持ち工事の採算が悪化した。これを受けて会社側は2013年3月期下期から利益を重視した選別受注のスタンスを打ち出し、受注管理体制を強化するなど、選別受注を徹底していることから、同社の手持ち工事の採算は今後改善するとみられている。

  中期経営計画では2016年3月期に売上げ4000億円程度、営業利益率で2%(前3月期は1.0%)以上を目指す。選別受注による採算性の向上をはじめ、工事管理体制の改善、コスト構造の見直し、などにより達成する方針。2016年3月期には不採算案件がほぼ一巡することも、寄与しよう。出遅れ訂正高から上昇トレンド入りとなる可能性も十分だ。(木村隆:日本証券新聞取締役編集局長を経て株式評論家)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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