東邦亜鉛、クラレ、スクエニＨＤなど／本日の注目個別銘柄

<9684> スクエニＨＤ 1910 +117大幅高。ポジティブ材料が相次いで表面化しており、買い材料視される格好となっている。一部の社長インタビュー報道では、アジアでの売上高を数年で最大４割まで増やす方針と伝わっている。中国企業とゲーム提供で現在提携交渉中のものがあるともされている。また、シリーズ最新作『ファイナルファンタジー アートニクス ダイブ』を「GREE」で配信決定とも発表。さらに、「ドラゴンクエストモンスターズ　スーパーライト」が600万ダウンロード突破とも発表している。

<5406> 神戸製鋼所 154 +2買い先行。みずほ証券では投資判断を「中立」から「買い」に格上げ、目標株価も142円から200円に引き上げている。公募増資での調達資金で加古川製鉄所の設備新鋭化を推進、その合理化効果で16.3期にかけ成長加速が予想されると評価。今期経常減益見通し発表はかなり保守的であるが、これで当面の悪材料は出尽くしたとも判断している。

<3405> クラレ 1328 +44買い優勢。ＵＢＳでは投資判断を「ニュートラル」から「バイ」に格上げ、目標株価も1150円から1700円にまで引き上げている。顧客のフィルムレス化はリスクだが、ボリュームゾーンのＴＶ向けは更なる薄膜化で対応可能であり、むしろ、デュポンから買収したポバールチェーンの相乗効果が期待されると指摘している。化学・合繊セクターではトップピックとの評価へ。なお、ＵＢＳでは東レ<3402>の投資判断も買い推奨に格上げしている。

<5707> 東邦亜鉛 395 +17強い動き目立つ。本日は非鉄金属セクターが業種別上昇率のトップに。資源価格の上昇が手掛かり材料につながっていると見られる。銅市況が4ヶ月ぶりの水準にまで上昇しているほか、亜鉛やニッケルなども総じて上昇へ。資源関連株は、中国ＰＭＩが想定通りの改善となっていることも安心感へとつながっているもよう。

<6796> クラリオン 299 +28続伸で上昇率トップ。直近では立花が新規に「強気」判断で、目標株価を350円と設定している。、自動車市場の拡大に伴い、車載情報機器の販売増加から業績も回復軌道に乗り、今後は復配も期待されるとしている。また、自動運転の実用化に向け、先進運転支援システムの開発に乗り出すことなども期待材料視。なお、本日は同社のほか、アルパイン<6816>、ＪＶＣケンウッド<6632>などカーナビ関連の強い動きが目立つ。

<7718> スター精密 1428 -16軟調。前日に第1四半期の決算を発表、営業損益は8億円の黒字転換となり、前年同期比8.7億円の損益改善となっている。上半期計画17.5億円などは据え置きに。実績値は会社計画を4億円程度上回ったと見られているが、工作機械業界の受注好調推移などから、好業績期待は高かったと見られる。業績上方修正がなかったことで、いったんは出尽し感などが先行する形にも。

<7727> オーバル 282 +24急反発。足元の株価上昇とともに貸株残が急増しており、需給妙味などが高まる格好になっているようだ。今月の報道では、水素ステーション向けに、水素の充電圧力が最大120メガパスカルに対応できるコリオリ流量計を発売とも伝わっており、水素ステーションの増設に伴うメリット享受などへの期待も高まる形と見られる。

<2685> アダストリア 2567 +189大幅高。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は14.4億円で前年同期比52.5％の大幅減益となった。上半期・通期予想は据え置きとしている。大幅減益ながら会社側の計画線での着地となっているもよう。年初からの株価下落で足元の業績低迷は織り込み済み、短期的な悪材料出尽しと受け止められる格好のようだ。

<7921> 宝印刷 835 +32大幅続伸で年初来高値を更新、2009年以来の高値水準に。前日に業績予想の上方修正を発表、買い材料視されている。前5月期営業利益は従来予想の8.5億円から12.8億円、前期比65.8％増益の水準にまで上方修正している。ファイナンス案件の受注が想定以上であったこと、法廷開示書類の作成支援ツールの導入などが業績上振れの背景に。なお、第3四半期の段階で通期予想を上回っていたことから、修正幅の割に株価の反応は限定的。

<6367> ダイキン工業 6680 +288大幅続伸で高値更新。各社でプレビューレポートがリリースされているが、ポジティブな見方が目立っている。ゴールドマン・サックス（GS）では第1四半期営業利益は500 億円と予想、前年同期比24％増になる。中国及びアジアの両地域が計画を上回る好調推移に。メリルリンチ（ML）では同14%増の460億円と予想、順調なスタートを切るとみている。モルガン・スタンレー（MS）でも、4-5月は会社計画を上回るペースとなり、営業利益は500億円を予想しているようだ。《FA》