FreeBSD、3件のセキュリティアドバイザリを公開

2014年5月3日 15:47

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記事提供元:スラド

あるAnonymous Coward のタレこみより。The FreeBSD Projectが3件のセキュリティアドバイザリ「FreeBSD-SA-14:07.devfs」「FreeBSD-SA-14:08.tcp」「FreeBSD-SA-14:09.openssl」を公開している(マイナビニュースの記事ITproの記事)。

SA-14:07.devfsは、devfsのデフォルトのルールセットがブート時に読み込まれないため、jail環境のプロセスからホストシステムの制限されたリソースにアクセスが可能になるというもの。superuserの権限で実行されているjailプロセスではシステム上のすべてのデバイスにアクセス可能となるため、情報漏洩や特権の昇格を引き起こす可能性があるとのこと。

SA-14:08.tcpは、TCPパケットのリアセンブル終了後に同機能を繰り返し呼び出すことで、リアセンブルで使用したスタックメモリーにアクセスできるというもの。攻撃者は特別に細工された一連のパケットを送り付けることでカーネルをクラッシュさせることが可能となる。また、極めて困難ではあるが、攻撃方法によってはカーネルメモリーの一部を外部から取得することも可能になるとのこと。

SA-14:09.opensslは、OpenSSLライブラリによる使用が終わる前にバッファーが解放されてしまうことがあるため、解放されたバッファーに対して同一プロセス内の異なるSSL接続がデータを書き込むことが可能というもの。これを攻撃者が利用すると、他の接続に対してデータをインジェクションできる可能性があるという。

それぞれ、脆弱性が修正されたバージョンへのアップグレードまたはパッチの適用による更新が推奨されているが、SA-14:07.devfsとSA-14:08.tcpについては、回避方法も紹介されている。 スラッシュドットのコメントを読む | ITセクション | セキュリティ | バグ | BSD

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