国内株式市場見通し:市場心理は急落後のリバウンド銘柄を探る心境か

2014年2月8日 18:26

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記事提供元:フィスコ


*18:26JST 国内株式市場見通し:市場心理は急落後のリバウンド銘柄を探る心境か

■約4ヶ月ぶりに14000円を割り込む

先週の日経平均は下落。米国の金融緩和縮小開始に端を発した世界的な市場の動揺の中、週半ばには昨年10月9日以来、約4ヶ月ぶりに14000円を割り込む局面をみせた。新興市場の中小型株の急落も目立つ中、個人投資家の需給懸念なども強まった。ただ、14000円処での海外勢と観測される押し目買いの動きのほか、週末には米国市場の大幅な反発もあり、日経平均は200日線レベルでの攻防となった。

週末の日経平均の上昇については、米雇用統計を前にポジション調整の動きともみられ、過度な警戒感の後退から売り方の買戻しが影響したようである。

■自律反発を意識した相場展開

今週の日経平均は、自律反発を意識した相場展開が見込まれる。注目された1月の米雇用統計については、非農業部門雇用者数の伸びが予想を大幅に下回ったが、失業率は5年ぶりの水準となる6.6%に低下したことがNYダウの上昇につながった。シカゴ日経225先物清算値は14670円となり、一先ず米国市場の好反応が安心感につながろう。もっとも、米政府は議会が連邦債務上限の引き上げで合意できなければ、2月27日以降まもなく、デフォルト(債務不履行)が生じる可能性があると警告。不安を抱えるなかでは、自律反発の域は脱せないだろう。

日経平均は足元の値動きをみると14000円処でのボトム形成が意識されてきている。7日の上昇では、4日の急落局面で空けたマド(14355-14615円)下限を捉えてきており、米雇用統計通過によって、マド埋めを意識した展開となる。また、目先的なボトム意識が高まるなか、急落後のリバウンドを意識した銘柄選別といった物色意欲も強まりそうである。

■十分魅力的な水準

今回の第3四半期決算では、予想通りに好決算を発表する企業が相次いでおり、通期計画を上方修正するところも目立つ。数値的には市場コンセンサスに近く、通常であればサプライズがない状況だろうが、日経平均は年初から既に2000円超も下落しており、押し目狙いのスタンスとしては十分魅力的な水準まで調整しているだろう。ただし、1月31日申し込み時点の2市場信用残高では、信用倍率(買い残高÷売り残高)が前週の5.75倍から6.60倍に急上昇。また、買い方の信用評価損益率は-3.84%から-8.41%と大きく悪化している。先週の急落局面で需給整理が進捗した可能性はあるものの、材料系の銘柄などについては、戻り待ちの売り圧力が強そうである。

■ソフトバンク決算、イエレンFRB議長講演

今週も多くの企業の決算が予定されているが、市場の関心が集まりやすいのが、このところ乱高下が目立つソフトバンク<9984>(12日)であろう。TモバイルUS買収に向けた発言等への思惑が高まりやすく、相場の変動要因になりそうである。

経済指標等では、10日に12月国際収支、1月景気ウォッチャー調査。また、11日にはイエレンFRB議長が下院金融サービス委員会で、13日に上院銀行委員会で証言する予定であり、緩和縮小のペース鈍化などへの思惑から注目度が高そうだ。また、12日には1月中国貿易収支が発表されるほか、12日に欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が講演する。13日に1月米小売売上高、14日に1月米鉱工業生産指数、10-12月ユーロ圏域内総生産(GDP、速報値)が発表される。

なお、いよいよソチオリンピックが開幕した。市場の関心は米景気動向や新興国通貨の行方に向かっているだろうが、世界イベントなだけに、開催期間中は金融市場も落ち着きをみせてきそうだ。《TN》

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