【話題】日経平均、TOPIX下げ二番天井の心配

2013年12月16日 17:15

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

  週明け16日(月)の相場は急落した。とくに、このまま年内相場を終えると日経平均、TOPIXとも5月高値に対し強烈な二番天井形成となるのではないかとの心配が台頭している。

  『二番天井』はチャート派が、もっとも嫌がる形である。最初の高値(一番天井)を抜いて上値追いを期待していた投資家が上値は無理とみれば一気に処分売りに出るからである。それが二番天井の怖さである。

  日経平均は終値では5月高値を抜いたものの、チャート専門家が重視する場中値(ザラバ)では、5月の高値1万5942円に対し12月3日には15794円まで上伸となったが、5月高値は抜くことができなかった。TOPIX(東証株価指数)にいたっては、終値でも場中値でも5月高値を抜くことができていない。16日(月)には日経平均は1万5146円まで下げた。

  このまま軟調な展開が続くと日経平均、TOPIXとも二番天井確認となってしまう心配がある。折しも、巳年に当っていることから5月高値をもって、『辰巳天井』ということになってしまう、との指摘もある。

  「円安傾向にもかかわらず相場が弱いのは嫌な展開である。とくに、円安メリットを受けるトヨタ自動車株が下げていることが心配である」(中堅証券)という。

  ただ、相場が崩壊したわけではない。16日の終値では、日経平均は30日線を割り込んでいないからである。

  今日の下げの背景には、年末特有の換金売りに譲渡益課税10%の特例が今年までということに絡んだ売りも加わっているようだ。また、17~18日にアメリカの金融政策を控えていることから買い手控えとなっていることが下げを大きくしている。

  もっとも、企業業績の好調見通しから相場が下げ基調に転じることはないとの見方も強い。さらに、17~18日のアメリカ金融政策で方向がはっきりすればNYダウの反発も予想され、そうなれば日経平均の反発も期待されるところである。

  むしろ、「これからが本当のモチツキ相場」との見方もあり、これまで休んでいた中低位株にも棹尾の一振が期待できそうである。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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