サムスン、腕時計型端末機を日本で販売

2013年10月20日 12:37

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記事提供元:エコノミックニュース

 16日、韓国の大手電子メーカーであるサムスン電子は、17日にNTTドコモ<9437>とKDDI<9433>から販売される、電話やカメラ機能を搭載した腕時計型の情報端末「Galaxy Gear(ギャラクシーギア)」(価格3万6540円)を都内で報道陣に公開した。

 サムスン電子の幹部は、「新たなスマートフォンライフを実現するためのツール」として、腕時計型の情報端末でリードするソニー<6758>に対抗する狙いがあるようで、今回の「Galaxy Gear」の販売により、身体に装着したまま操作を行う情報端末を巡り、メーカー間の競争は激しさを増しそうだ。

 「Galaxy Gear」はサムスン電子の新しいスマートフォン「ギャラクシーノート3」と「ギャラクシーJ」を使用する。注目は、「Galaxy Gear」専用に開発された無料通話アプリケーション「LINE(ライン)」だ。これを使用することで、送信されてきたメッセージを確認することが出来たり、また、一部返信なども行える。また、写真や動画などを撮影して、ソーシャル・ネットワーク・サービス(SNS)などに投稿することも可能だ。カラー展開は全部で5色となる。

 日本での販売においては、20~30代の女性をターゲットとするほか、ビジネスマンなどにも訴求を行い、身体に装着する(ウェアラブル)情報端末市場の成長をリードしたい考えだ。

 「Galaxy Gear」は手持ちのスマートフォンと無線でつなぐことにより通話が可能なほか、メールの内容確認やスマートフォン用のアプリを使用出来るなどの機能を備えている。また、バンドに内蔵された小型カメラにより、撮影も可能。このサムソン電子による腕時計型情報端末は、海外ではすでに販売されているが、日本では今回が初めてとなる。

 腕時計型の情報端末は身体に装着したまま操作が行えることから、「ウェアラブル端末」とも呼ばれており、アメリカのグーグルがメガネ型の端末を開発するほか、海外の大手メーカーの間で「従来のスマートフォンに変わる、新しい端末」として開発が相次いでいる。

 サムソン電子は、こうした腕時計型の端末をいち早く販売することで、「次の端末市場」と考えられている「ウェアラブル端末」の市場における主導権を握りたいという考えがあるようだ。(編集担当:滝川幸平)

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