原発事故補償打ち切り110番

2013年10月7日 15:20

印刷

記事提供元:エコノミックニュース

 東京電力福島第一原発事故による実害や風評被害に対し支払われる損害賠償に対し、社会民主党の茨城県連合は「東京電力の判断で今年3月分以降の支払いはできない旨の通知が賠償対象になっている県内事業主の多くに郵送されている」とし、15日に実態把握を含め、当事者からの相談を受け付ける「原発事故補償打ち切り110番」(電話029・221・6811)を開設する。相談実施は15日の午前10時から16時まで。

 社民党茨城県連合によると「海産物関係業者に対しても、来年3月で賠償を打ち切る旨の通知が送られ『汚染水問題で二重の苦しみを強いられているのに、なぜ今打ち切りなのか』と深刻な状況が報告されている」としている。

 社民党茨城県連合は「東京電力の一方的な補償打ち切り判断を許さず、原発事故被害者の正当な損害賠償請求に対し誠実な支払いを求める」として「国会議員や弁護士などと連携して実態把握につとめる」ことにした。

 一方、東京電力は「原子力損害賠償支援機構法を含む原子力損害賠償制度の枠組みの下で被害を受けた皆さまへの迅速かつ公正な賠償金の支払いに取り組んでいる。風評被害による減収等の損害についても、個別に事情を詳しく伺ったうえで、事故との相当因果関係の有無等を協議させていただいており、賠償を一方的に打ち切るといった対応はしていない」と、そうした事実はないと反論している。15日の相談件数や内容が注視される。(編集担当:森高龍二)

■関連記事
相次ぐ出荷規制 国策で生態系への影響調査必要
失敗から学べること 日本赤十字社の場合 原子力災害情報センター開設
汚染水 国会でも貸し手・株主責任求める質問
27日に閉会中審査 東電社長らを参考人質疑
雇用特区 考えは相容れないと海江田代表

※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。

関連記事