関連記事
トヨタ最高価格車クラウン・マジェスタはハイブリッド専用車
ハイブリッド専用車種に生まれ変わった新型トヨタ・クラウン・マジェスタFバージョン(670.0万円)[写真拡大]
トヨタ車最高価格モデル「クラウン・マジェスタ」がモデルチェンジして6代目「S210型」となって、9月9日から発売された。新型はほぼモノグレードで、装備が充実した「Fバージョン」があるのみ。価格はベーシックな標準仕様のマジェスタが610.0万円、充実した装備が満載のマジェスタFバージョンが670.0万円。いずれもレクサスブランドを除いたトヨタ車最高額となる。ボディカラーは全6色。
クラウン・ロイヤルのシャシーをベースにホイールベースを75mm延長(2925mm)したマジェスタのボディは全長×全幅×全高4970×1800×1460mmで、ホイールベース延長分はすべて後席のスペース拡大に当てた。当然だが、ロイヤルに比べて後席居住性は格段にアップしている。このことからも同車は、完全に法人・公用車などのショーファーカーを標榜し、オーナードライバーにはまったくフォーカスしていない。
また、今回のモデルチェンジでクラウン・マジェスタという名のクルマはハイブリッド専用サルーンとなったのも大きなニュース。そのパワートレーンは、ほぼレクサスGS450hと同一。3.5リッターV型6気筒エンジン+モーターの「2段変速式リダクション式ハイブリッドTHSⅡ」だ。アトキンソンサイクル型としたV6エンジンの出力&トルクは292ps(215kW)、36.1kg.m(354Nm)を発生、車重1810-1830kgのセダンには、このエンジンだけで十分な動力性能を持つと思うが、このエンジンをアシストする駆動用モーターが加わる、その出力&トルクは200ps(147kW)、28.0kg.m(275Nm)で、システム全体の出力は343ps(252kW)となった。まさに、トヨタが言う「V8・4.5リッターに匹敵する」動力性能を得た。また、フロントグリル(ロア側)後方に、車速やエンジン水温に応じて自動開閉するシャッターを設け、空気抵抗の軽減、暖気の促進を図り実用燃費向上に使うという。結果、JC08モード燃費18.2km/リッターの好燃費を達成した。
開発にあたって重視したのも静粛性、乗り心地を前面に打ち出しており、高剛性ボディにハイブリッドを組み合わせたことで高い静粛性を得た。加えてウインドウガラスの厚さをアップさせ外からの音の侵入も抑えた。オプションの18インチタイヤにはタイヤの内部に特殊吸音スポンジを入れてロードノイズ低減を図るなど、自車が発生する音の遮音は完璧に、加えて外音侵入を阻止する姿勢にまで達している。
これだけのクルマなので装備に不足があるはずも無い。エアバッグは前席、前後席サイドバッグ、前後席カーテンシールドバッグが標準装備。Fバージョンを選べば、安全装備も現状で考え得る最良の装備だ。
後席住人を「おもてなし」する装備は枚挙に暇が無く、安楽な移動空間が後席の2名に提供できるトヨタ最高額機種である。(編集担当:吉田恒)
■関連記事
・コンサバティブからアグレッシブに変容 「SAI」はトヨタのセダンを救うか?
・世界最高燃費を達成した新型ホンダ・フィット
・アウディA3が第三世代にスイッチ、第一弾5ドアHBをリリース
・「ハイブリッド車は決してエコじゃない」と気付いた人々
・Sクラスのモデルチェンジで分かったメルセデス・ベンツの戦略的ラインアップ
※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
スポンサードリンク