関連記事
NYの視点:9月の米QE縮小に警戒感も
*07:02JST NYの視点:9月の米QE縮小に警戒感も
9月の連邦公開市場委員会(FOMC)で米連邦準備制度理事会(FRB)が現在実施している資産購入プログラムの縮小に踏み切ることを、金融市場は織り込みつつある。米国債券利回りは上昇基調にあり、10年債利回りは2011年以来の高水準で推移。金利先高感を受けて、米国株式相場も伸び悩む状態が続いている。米有力債券ファンド運用会社パシフィック・インベストメント・マネジメント(ピムコ)の最高投資責任者(CIO)であるビル・グロス氏は、米FRBが9月に量的緩和第3弾(QE3)縮小に踏み切る確率は80%だとの見方を表明した。FRBは今後、資産購入よりも「フォワードガイダンス」を重視するとの見方で、長期債券の売却と同時に短期債の購入を推奨した。
同時に、ブラード・セントルイス連銀総裁のようなハト派がこの9月会合で資産購入縮小に反対票に投じる可能性も指摘されている。2013年のFOMC投票権を有しているブラード総裁は通常、中立派として知られている。しかし、最近のコメントの中で、「委員会はインフレが目標である2%を下回る水準が長期化していることが経済を抑制するリスクになることを認識している」「インフレが目標を下回っている時点でのQE縮小はデフレリスクを上昇させる」と、低インフレに警戒感を表明している。また、投票権はないがロックハート・アトランタ連銀総裁と同様にQEの縮小に踏み切る前に更なるデータを見る必要性を強調。また、FOMCや民間の国内総生産(GDP)見通しが楽観的過ぎると指摘した。同総裁は「オープンエンド(無制限)」の資産購入策への支持を初期段階で表明。FRBは結局、オープンエンドの量的緩和第3弾(QE3)を導入することになった。
ブラード総裁のようにインフレが目標を大幅に下回る状況で、資産購入の縮小に踏み切ることはリスクになると警告するエコノミストは少なくない。米労働省が14日に発表した米7月生産者物価指数(PPI)で、変動の激しい燃料や食料品を除いたコア指数は前年比で1.2%上昇と、FRBのインフレ目標である2%を大幅に下回り2010年11月以来の低水準となった。特に自動車がここ4年で最大の値下がりを示したことが目立った。一部のエコノミストはアベノミクスの影響を受けた円安による輸入自動車の価格下落が牽引しているとし、今後もこの流れが継続する可能性を指摘した。また、FRBがより重要視している消費者物価指数(CPI)の6月分は1.6%上昇とやはり2011年6月以来の低水準を記録。資産購入の行方で、9月17-18日に開催されるFOMC直前の9月13日に発表予定の8月PPI、9月17日に発表予定の8月CPIが鍵を握ることになる。《KO》
スポンサードリンク

