“ドル強気”に偏りすぎたポジション、ささいな失望でも大きな反応に

2013年7月12日 09:04

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記事提供元:フィスコ


*09:04JST “ドル強気”に偏りすぎたポジション、ささいな失望でも大きな反応に
米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長の発言が為替相場を動かしています。

議長は10日、予測可能な将来にわたり高度な緩和策が必要になる可能性を示唆し、「FRBが刺激策を推し進める必要があることを、低インフレと高失業率は意味している」と述べました。

この発言を受け、市場では債券と為替に織り込まれていた“タカ派的な要素”が一部打ち消されたとの見方が浮上、これまで続いたドル買いの“熱狂”に冷や水が浴びせられた格好です。

来週17-18日にはバーナンキ議長の議会証言が開かれます。ここでは失業率と政策金利に関する見解、量的緩和策(QE)の縮小時期について示唆されるかが注目されます。

専門家の間では、FRBが今年9月から月850億ドルの資産購入プログラムの縮小を開始するとの予測が依然として優勢です。市場ではドル強気派が大勢を占めているようで、QE縮小予想は変わらないのに議長発言だけでドル相場が大きく動く地合いになっています。

バンク・オブ・アメリカ/メリルリンチによると、「(同社の接触した)投資家の90%がドルに強気」だそうで、「ポジションが偏りすぎると、(バーナンキ議長の10日発言のように)ちょっとした失望でも大量のドル手仕舞いが起きる」とのこと。

ドル・円に関しては、引き続き円安・ドル高のすう勢が継続すると見込まれます。FRB議長発言のような短期的な波乱要因はあるものの、日本の緩和継続と米国のQE巻き戻しで中期的な円安基調に変化は起きそうにありません。

コメルツバンクは今後数年にわたり円相場に弱気バイアスが続くとし、2013年末のドル・円予想を1ドル=115円に設定。現在の水準から約16%の円下落余地があることになります。

(フィスコ・リサーチ・レポーター)《RS》

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