為替週間見通し:米国6月の雇用統計を見極める展開

2013年6月29日 15:44

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記事提供元:フィスコ


*15:44JST 為替週間見通し:米国6月の雇用統計を見極める展開
■上海・東京株式市場の下げ止まりでリスク回避の円買い後退

ドル・円は、米国連邦準備理事会(FRB)高官によるハト派発言や中国の信用逼迫懸念を受けて96円96銭まで下落した後、東京・上海株式市場が反発したことでリスク回避の円買い圧力が後退し、本邦機関投資家からの外貨建て資産への投資が活発化したこと、米量的緩和策の早期縮小の思惑は消えていないことから99円45銭まで上昇した。日本の5月のコア消費者物価指数が前年比0.0%となり、先行指標の6月の東京コア消費者物価指数が前年比+0.2%となったことも円売り要因となった。

取引レンジは、96円96銭から99円45銭となった。

■米国6月の雇用統計を見極める展開

今後のドル・円は、7月5日に発表される米国6月の雇用統計を見極める展開となる。7月4日の欧州中央銀行定例理事会と英中央銀行金融政策委員会で金融緩和策が決定された場合、円は対ユーロ、対ポンドで強含みに推移することから、ドル・円は上げ渋る展開が予想される。

ドル高・円安材料は、米国6月の雇用統計の改善、米国10年債利回りの上昇、東京株式市場の上昇。

ドル安・円高材料は、米国6月の雇用統計の悪化、日本国債10年物利回りの上昇、東京株式市場の下落。

■6月日銀短観(1日)

6月調査の日銀短観は、大企業・製造業の業況判断(DI)は、3月の-8から+3へ改善すると予想されている。企業の景況感改善は、リスク選好地合いの高まりから、円安要因となる。

■米国6月の雇用統計(5日)

5日に発表される米国6月の雇用統計の予想は、失業率が7.5%で5月の7.6%から低下、非農業部門雇用者数は前月比+16.5万人で5月の+17.5万人から増加幅が減少すると見込まれている。

米国6月の雇用統計が改善していた場合、7月30-31日の連邦公開市場委員会(FOMC)で資産購入プログラムの縮小の可能性が高まることで、ドル買い要因、悪化していた場合は、ドル売り要因となる。

■日本の6月上中旬の貿易収支(5日)

日本の貿易収支は、液化天然ガス(LNG)や原油の輸入増加を受けて、11ヶ月連続して貿易赤字を記録している。6月も貿易赤字を記録する可能性が高いことで、ドル買い・円売り要因となる。

■英国・欧州中銀の金融政策(4日)

欧州中央銀行定例理事会では、ドラギ欧州中銀総裁が「ユーロを救うためには何でもする」と述べていることで、ユーロ圏のリセッション(景気後退)長期化、失業率高止まりを受けて、追加金融緩和が予想されている。(ユーロ売り・円買い要因)英中央銀行金融政策委員会では、カーニー新英中銀総裁の下で、量的緩和の再開が予想されている。(ポンド売り・円買い要因)

主な予定は、1日(月):(米)6月ISM製造業景況指数、3日(水):(米)6月ADP雇用報告、(米)5月貿易収支、5日(金):(米)5月貿易収支、(米)6月雇用統計


[予想レンジ]
ドル・円96円00銭-101円00銭《FA》

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