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三菱重工と双日、ロシア向け大規模アンモニアプラント建設プロジェクトを受注
三菱重工業と双日は25日、大手建設会社のルネッサンスヘビーインダストリ社(Renaissance Heavy Industries:RHI、本社:トルコ)と共同で、ロシアの肥料メーカー、フォスアグロ社(PhosAgro)の子会社フォスアグロ・チェレポヴェツ社(PhosAgro-Cherepovets)から同国最大となるアンモニアプラント建設プロジェクトを受注し、EPC(設計・調達・建設)契約を締結したと発表した。プロジェクトの総投資額は7億8,500万ドル(約765億円)となる見込み。
今回のアンモニアプラントは、モスクワの北方約400kmに位置するチェレポヴェツ市に建設される。天然ガスを原材料としてアンモニアを生産するプラントで、製造能力は2,200トン/日。2017年の運転開始を予定している。製造技術としてハルダー・トプソ(デンマーク)の化学プロセスを採用する。
三菱重工はコンソーシアムのリーダーとして基本・詳細設計、機器調達、据付・試運転指導員派遣を手掛け、双日はロシアでのビジネス実績を生かして関係者間の調整を担当する。RHIは建設工事と内陸輸送業務を受け持つ。
フォスアグロ社は欧州最大のリン酸肥料メーカーで、高純度リン酸石、アンモニアや窒素肥料などの製造も行っている。同社はアンモニアの増産計画に伴い老朽化した既存設備の更新を進めており、今回の建設プロジェクトもこの方針に沿ったもの。
また、三菱重工と双日は、2011年にタタルスタン共和国でのアンモニア・尿素プラント、2012年にバシコルトスタン共和国でのアクリル酸プラントを受注している。今回の受注はこうした実績が高く評価されたことによる。
アンモニアからつくられる肥料は、世界的な人口増加に伴う食料増産の流れから今後も安定的な需要の増加が見込まれている。世界的な天然ガス産出国のロシアでは、天然ガスの高付加価値化や産業の発展、農業の振興への寄与といった観点から肥料分野への関心が高まっている。また、同国では現在、20~30年前に建設された肥料プラントの更新需要を迎えている。 三菱重工と双日は今回の大型案件受注を機に、肥料プラント市場におけるプレゼンスを一層高めるとともに、ロシアをはじめとする世界各地での合成ガス・石油化学分野での継続受注を目指して積極的な営業を展開していく。
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