「苦しい時の日銀頼み、でも日銀は悪くない・・・に関する考察」

2013年6月12日 16:43

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記事提供元:フィスコ


*16:43JST 「苦しい時の日銀頼み、でも日銀は悪くない・・・に関する考察」
今日、朝、筆者はデスクについて情報端末を見た直後、卒倒しそうになってしまった。欧州株の下落、NYダウの下落、これら、すべて、日銀による追加緩和がなされなかったことを材料視されて、と、各市況概況に書いてあったからであった。相変わらず日本のマスコミは、苦しい時の日銀だのみというわけだ。

インパクトのあるニュースを、と考えると、今、日銀を叩けば旬だからだ。そしてこうした流れを受けてか、今日、幾人かの市場関係者からも似たようなコメントが聞かれた。日銀に対しての失望だ、とか、黒田総裁の資質が、とか。

しかし、冷静に昨日の欧州市場の動きを見る限り、明らかに、その欧州株の下げは日銀ネタが材料になっていなかったのは明確であった。確かにきっかけとしては日銀による追加緩和がなかったというのは材料視されていてもおかしくはなかったが、昨日の欧州株の下落は、英国における追加緩和期待の剥落と、ECBの非伝統的措置である周縁国国債買取プログラム(OMT)の司法判断待ちへの警戒感などが起因していたのである。

近々にもドイツ憲法裁判所が、ECBによるOMTを司法判断することになっており、この判断次第では欧州は再度、波乱となることが懸念されており、それが一部でリスクオフを誘っていたのである。

こうした事情を全くもって無視して、欧州株式市場は日銀の追加緩和期待の剥落を受けてと書くあたりは、ある意味で暴力的と言わざるを得ない。

でも、まだまだ続く気配なのである。苦しい時の日銀頼みが、その方が解説にラクだからだ。《FA》

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