【アナリストの眼】資生堂は決算発表の売り一巡、円安効果で今期回復を見直しへ

2013年5月16日 09:18

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

<業績&株価分析>

 資生堂<4911>(東1)に注目したい。株価は決算発表を受けて急反落したが、足元では失望売りが一巡して切り返す動きを強めている。収益改善見通しに評価余地があり、4月の高値を試す可能性がありそうだ。

 4月26日発表の前期(13年3月期)連結業績は前々期比0.7%減収、同33.4%営業減益、同28.0%経常減益で、純利益は146億85百万円の赤字だった。国内化粧品事業が低調だったことに加えて、中国での日本製品不買行動が影響した。純利益については、買収した米国ベアエッセンシャル社の無形固定資産減損損失286億円や、生産・研究開発拠点再編に伴う固定資産減損損失57億円の計上などが影響した。

 今期(14年3月期)見通しは売上高が前期比4.8%増の7100億円、営業利益が同45.9%増の380億円、経常利益が同33.8%増の380億円、純利益が200億円としている。グローバルメガブランド育成効果などで海外の増収を見込み、円安や事業構造改革の効果で営業損益が改善する模様だ。想定為替レートは1米ドル=85円、1ユーロ=115円、1中国人民元=14円のため上振れ余地があるだろう。なお配当予想は前期比30円減配の年間20円(第2四半期末10円、期末10円)とした。

 株価の動きを見ると、4月24日に年初来高値1584円まで上昇したが、前期最終赤字や今期減配を嫌気して4月26日に1366円まで急落する場面があった。ただし売り一巡後は切り返す動きを強め、足元では1400円台後半まで戻している。5月15日の終値1472円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS50円25銭で算出)は29倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間20円で算出)は1.4%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS722円42銭で算出)は2.0倍近辺である。

 日足チャートで見ると一旦割り込んだ25日移動平均線を回復し、週足チャートで見ると13週移動平均線近辺から反発してサポートラインを確認する形となった。今期収益改善見通しや円安進行に伴う上振れの可能性に評価余地があり、上値を試す可能性があるだろう。(本紙シニアアナリスト・水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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