【アナリストの眼】インスペック、時価総額触注視、台湾TKKから引合い増加好材料

2012年10月18日 09:45

印刷

記事提供元:日本インタビュ新聞社

<業績&株価分析>

  インスペック <6656> (東マ)は、ハイエンドの半導体パッケージ向けを中心に、外観検査装置、基板パターン検査装置(基板OAI)、基板最終外観検査装置(基板AVI)を展開している。

  今期(13年4月期)業績(非連結)の会社予想は売上高が12億円、営業利益が40百万円、経常利益が20百万円、純利益が20百万円としている。ただし、第1四半期(5~7月期)の売上高は96百万円で、前年同期の14百万円との比較では大幅増だが、通期計画に対しては低水準である。

  月次受注動向(営業速報値)を見ると5月が48百万円、6月が9百万円、7月が56百万円、8月が17百万円、9月が13百万円、5~9月累計では1億44百万円と低調である。8月と9月も納入済み装置の改造などが中心の模様である。

  半導体メーカーの設備投資抑制の影響で受注環境は厳しい。ただし、11年6月に基板OAIの総代理店契約を結んだ台湾TKKからの引き合いが増加している模様であり、12年3月には台湾の大手基板メーカーから基板AVIを段階的に受注・納入するアグリーメントを締結している。いずれも下期の受注に繋がることが期待される。

  なお前期末時点で継続企業の前提に疑義の注記が付されている。また6月の月間平均時価総額および月末時価総額がいずれも3億円未満となったため、時価総額における上場廃止基準に抵触している。これに対して事業収益の早期回復を図るとともに、さまざまな資本政策も検討するとしている。

  株価の動きを見ると、売買高が少なく時折動意付いて乱高下する場面もあるが、足元では概ね2万2000円~2万5000円近辺のレンジで推移している。週足チャートで見ると、26週移動平均線に押し戻される形で底練り展開のようだ。当面は下値固めが必要だろう。ただし半導体製造装置関連銘柄の株価は、受注環境の最悪時に期待先行で買われる特性があることに注目しておきたい。また資本政策への思惑などで動意付く可能性もあるだろう。(本紙・シニアアナリスト水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

【関連記事・情報】
【アナリストの眼】注目できる旭硝子株価、四半期ベース業績上向き次期に期待(2012/10/17)
【アナリストの眼】株価評価不足の桧家HD、好業績でPER5倍、利回り4%(2012/10/17)
急騰銘柄を徹底予想する日刊株式投資情報新聞(メルマガ無料)好評!会員が急増中(2012/07/20)
プロの記者が急騰銘柄を徹底予想!日刊株式投資情報新聞(無料)メルマガ登録受付中!(2012/07/20)

※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。

関連記事