【アナリストの眼】高値圏で頑強のキーコーヒー、モミ合い上放れには新規材料待ち

2012年10月3日 09:35

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

【今、この銘柄】

  業務用レギュラーコーヒー大手のキーコーヒー <2594> は、インドネシアでのコーヒー農園事業、コーヒーの製造販売、およびコーヒー飲料などの関連事業を展開している。05年にはイタリアントマトを子会社化して飲食事業も展開している。

  今期(13年3月期)連結業績の会社予想は、売上高が前期比1.2%増~5.9%増の544億円~569億円、営業利益が2.3億円~6.1億円(前期は0.21億円)、経常利益が4.5億円~8.4億円(同2.56億円)、純利益が0.4億円~1.6億円(同0.7億円の赤字)の増収増益見込みである。通期会社予想(レンジ上限値)に対する第1四半期(4~6月期)の進捗率は、売上高が24.7%、営業利益が69.7%、経常利益が58.7%、純利益が155.6%と高水準である。利益上振れの可能性が高いだろう。業務用、家庭用ともに新製品の販売が好調であり、高騰していたコーヒー生豆相場が下落していることも利益面のプラス要因となっている。イタリアントマトも順調な模様である。

  株価の動きを見ると、9月21日に年初来高値(3月15日の1550円)に接近する1549円まで上昇した後、配当・株主優待権利落ちの26日には1501円まで下落する場面があった。足元では概ね1500円台前半で推移している。10月2日の終値1519円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想上限値の連結EPS7円22銭で算出)は210倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間10円で算出)は0.6%台、実績PBR(前期実績の連結BPS1442円03銭で算出)は1倍近辺となる。

  週足チャートで見ると、概ね1350円~1550円近辺でのボックス展開のようだ。3月と9月の期末に向けて配当・株主優待の権利取りの動きで上昇し、権利落ち後に反落して調整局面に入るというパターンだろう。ボックスレンジ上放れには好材料が必要だが、10月22日に第2四半期累計(4~9月期)連結業績の発表を予定しており、通期見通しの上振れに対する思惑が広がる可能性があるだろう。(本紙・シニアアナリスト水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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