【モミ合い銘柄の研究】アールテック・ウエノ、今期減益はほぼ織り込む、新薬へ期待強い

2012年9月18日 17:02

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

  アールテック・ウエノ <4573> (JQS)=売買単位1株、株価は去る8月10日に年初来安値6万5900円をつけたあと1ヶ月強にわたり6万5000~7万1000円で頑強にモミ合っている。30日線に接近、抜けば「買い転換」できるところまで来ている。

  現在の株価は年初来高値9万6800円(7月10日)に対しては約3割下げた位置にある。前期(2012年3月期)決算を発表した時点では今期予想は「未定」だった。売上の約50%を占めるAMITIZAカプセルについて同社とSAG社が販売提携先の武田薬品に対し契約の終了と損害賠償を求める仲裁申立を行っていた。仲裁の結果によっては業績に重大な影響を与える可能性があったため見通し数字を「未定」としていた。引き続き武田薬品との契約を継続する仲裁結果が出たため、去る、8月9日に今期見通しを公表した。

  薬価引下げ等の厳しい業界環境と研究開発費の増加により、今期(2013年3月期)は前期比9.4%増収に対し営業利益41.9%減益見通しで、年2000円配当(前期年3000円)とすることが株価の上値を押えている。

  一方、武田薬品との契約継続に加え、「重症ドライアイ治療薬」、「アトピー性皮膚炎」など同社の得意とする分野での新薬開発進展に対する期待が株価の下値を支えている。

  「多くのベンチャー創薬企業が赤字となっている中で、一度も赤字がなく配当も継続していることに評価は高い。しかも、アンメット・メディカル(未だ満足の行く治療法がない)領域に特化して開発に取組んでいることに個人投資家ファンは多いようだ」(中堅証券)ということもある。

  減配とはいえ利回りは3%近くある。予想1株利益4115円でPERは16倍台とやや高いていど。今期の減益はほぼ織り込んでいるものとみられる。11月10日発表予定の第2四半期(4~9月)決算あたりで、モミ合いを上に放れ出直り相場へ転じるものとみられる。下値は中期狙いで仕込み場といえるだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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