【アナリストの眼】クリナップ、システム製品好調で再度の業績上ブレも、上値余地

2012年9月16日 19:40

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

【今、この銘柄】

  システムキッチン大手のクリナップ <7955> は、震災復興需要や住宅エコポイント制度などの効果で、システムキッチンやシステムバスの販売が好調に推移している。8月6日に今期(13年3月期)第2四半期累計(4~9月期)と通期の業績見通しを上方修正しているが、再度の上振れの可能性があるだけに、あらためて好業績見通しを評価したい。

  通期見通しの修正後の会社予想は、売上高が前期比8.5%増の1122億円、営業利益が同11.8%増の26.5億円、経常利益が同12.8%増の23.5億円、純利益が同51.3%減の10.5億円としている。純利益は税効果一巡などで減益見通しである。会社予想は、住宅エコポイントの受け付けが被災県を除いて7月に終了したことに加えて、販促費や人件費の増加などで下期を慎重に見ているようだ。しかし通期会社予想に対する第1四半期(4~6月期)の進捗率は、売上高が23.2%、営業利益が33.9%、経常利益が36.1%、純利益が48.3%と高水準である。新製品投入効果やコスト削減効果などの寄与もあり、再度の上振れの可能性があるだろう。

  株価の動きを見ると、9月6日に直近安値となる487円まで調整する場面があったが、終値では500円台を維持した。そして足元では概ね540円~550円近辺で推移している。14日の終値540円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS22円54銭で算出)は24倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間10円で算出)は1%台後半、実績PBR(前期実績の連結BPS1154円67銭で算出)が0.4倍台となる。

  週足チャートで見ると、26週移動平均線が戻りを圧迫する形だが、5月中旬以降の450円~550円近辺のレンジ相場の上限で、上放れのタイミングを窺っているようだ。今期の好業績見通しや再度の上振れの可能性を十分に織り込んだ水準とは考えられないだけに、レンジ上放れて高値圏へ回帰の可能性があるだろう(本紙・シニアアナリスト水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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