【アナリストの眼】来週の相場展望:戻り歩調の中、「債券売り、株買い」の持続を見極める展開

2012年8月19日 14:46

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

  来週(20日~24日)の株式市場は、「債券売り・株買い」の動きが継続するかどうかを見極める週になりそうだ。日米金利動向や為替動向がポイントになり、米国の景気回復期待を背景とする「良い金利上昇」で、為替がドル高・円安方向に傾けば、輸出関連や景気敏感関連を中心に水準訂正が進み、市場全体として戻り歩調の動きを強めるだろう。日経平均株価9500円台に接近する場面があるかもしれない。

  前週(13日~17日)の日経平均株価は、週間(終値)ベースで271円34銭(3.06%)の大幅上昇となった。夏季休暇などで薄商いの中、先物主導で上昇幅を広げる展開だったが、17日には終値で9100円台を回復した。14日の米7月小売売上高など米国の堅調な経済指標が相次ぎ、景気回復期待で米国の量的緩和策第3弾(QE3)観測が後退した。そして米国10年債利回りが上昇して日米金利差拡大観測が強まったことや、メルケル独首相の発言などでスペイン問題に対する警戒感が後退したこと背景として、外国為替市場で円安方向に傾いたことが支援材料となった。

  米国の10年債利回り上昇にツレ高の形で、日本の10年債利回りも上昇しており、債券買い・株売りから債券売り・株買いに流れが変わったとの見方も有力になっている。22日に公表予定の米FOMC(連邦公開市場委員会)議事録(7月31日~8月1日開催分)が注目され、月末のバーナンキ米FRB(連邦準備制度理事会)議長のジャクソンホールでの講演や、9月上旬から中旬にかけての英国、ECB(欧州中央銀行)、米国、日本の金融政策会合に向けて思惑も交錯しそうだが、市場心理は追加緩和期待から景気回復期待へ変化する可能性が高まっているだろう。

  国内要因で見れば、企業の4~6月期決算発表が一巡し、政局もやや落ち着いた状況だ。市場全体として戻り歩調の動きを強めると想定するが、為替動向に加えて、夏季休暇明けで売買代金が増加するかも焦点になるだろう。為替が円安方向に傾いて輸出関連や景気敏感関連が水準訂正の動きを強めれば、高値圏にある内需関連には利益確定売りが優勢になる可能性もありそうだ。こうした物色面での資金シフトも注目点だろう(本紙・シニアアナリスト水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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