日立造船、ベトナム初の大型廃棄物発電施設実証事業を開始

2012年7月9日 12:09

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 日立造船は、NEDO(独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)が公募する「国際エネルギー消費効率化等技術普及協力事業 技術実証FS 産業廃棄物発電技術実証事業(ベトナム国)」に採択されていたが、今回NEDOとベトナム天然資源環境省およびハノイ市人民委員会の3者が正式にMOU(覚書)を締結したことを受け、産業廃棄物発電施設(ロータリーキルン・ストーカ炉:75t/日)実証事業へ移行することが決定したと、6日発表した。

 同案件は、ベトナムで未だ導入実績のない産業廃棄物焼却炉および発電設備を建設するものであり、ベトナムにおけるエネルギー不足や環境汚染の問題解決に大きく貢献するものとなる。

 同施設は、ハノイ市内の最終処分場で埋立処分されている産業廃棄物の内、75t/日を焼却し、排熱回収による発電(1,960kW)を行う。ダイオキシン対策については、ベトナム国内で最も厳しいとされる医療系廃棄物の規制値:2.3ng-TEQ/m3Nを大きく下回る、日本と同等規制値である0.1ng-TEQ/m3Nをクリアすることを目指す。

 なお、同案件の採択に当たっては、昭和40年に日本初の発電設備付都市ごみ焼却施設を納入して以来、国内外で400件以上のごみ焼却施設を納入している日立造船の実績と技術が高く評価された。

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