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ファーストリテは急反落、「勝ち組」も天候不順が大敵で業績を一転下方修正=浅妻昭治
ファーストリテイリング<9983>(東1)は9日、520円安の1万5270円と急反落して始まっている。[写真拡大]
【浅妻昭治のマーケット・トーク】
ファーストリテイリング <9983> は9日、520円安の1万5270円まで下げて急反落している。前週末6日に今8月期第3四半期(3Q)決算の発表に合わせて、8月通期業績を今年4月の上方修正値から一転して下方修正、さすがのアパレル関連のSPA(製造小売)の「勝ち組」も天候不順が大敵となって「負け組」になるとの懸念を強めて利益確定売りが再燃している。
同社は、7月2日にも国内ユニクロ事業の6月の売上推移速報を発表、やはり天候不順の影響で既存店売上高が、3カ月連続して前年同月を下回り、株価も反落したばかりである。8月通期業績は、4月の上方修正値より売り上げを120億円、営業利益、経常利益を各65億円、純利益を25億円それぞれ引き下げ、純利益は、790億円(前期比45%増)と2期ぶり過去最高更新の更新幅を縮める。
3Q業績が、海外ユニクロ事業では前年同期比66%増収、40%営業増益と伸びたが、国内ユニクロ事業では春物在庫を絞り込んで端境期の販売が伸び悩み、夏物商品も気温の低下により既存店売上高が、5.4%減収となったことなどで売り上げが1%減、営業利益が1.2%減となったことを踏まえて下方修正した。
株価は、銀座旗艦店開店で年初来高値1万9150円をつけ、業績上方修正でも1万9000円台をキープしたが、その後の月次売上高の増減では1万5000円台まで水準を下げ2000円幅の中段もみ合いが続いている。
同社株は、日経平均株価の連動性が最も高い銘柄であり、今後の日経平均株価の方向性を探るには、欧州金融危機とともに、日本の気象状況、夏物商戦の動向が大きなカギを握り、投資家は毎日、上空を見上げて空模様をウォッチすることが、明確な投資判断の拠り所となりそうだ。(執筆者:浅妻昭治 株式評論家・日本インタビュ新聞 編集長)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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