秘密のミッションを帯びた無人スペースプレーン「X-37B」、地球に帰還

2012年6月8日 07:00

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記事提供元:スラド

taraiok 曰く、 米空軍が2011年3月5日に打ち上げた「ボーイングX37-B」は、軌道上での1年以上にわたる任務を終了し、6月下旬ごろ帰還する予定だ。X37-Bは全長わずか4.5m、翼幅8.9mの無人スペースプレーンだ。当初の計画では1万7000mphで地球を一周し、昨年12月にカリフォルニア州のバンデンバーグ空軍基地に帰還する予定だったが、半年ほど滞在期間を延長した形となる(MailOnlineWIRED本家/.)。

 滞在期間延長の理由は公開されていないが、2011年9月にドッキング試験宇宙船の打ち上げに成功した中国の宇宙ステーション「天宮」の監視が含まれているという説もある。これについては相対速度の関係から監視がしにくいとアナリストは否定的だ。また「天宮」の監視だけであれば、X37-Bでなくても、米国内の持つ別の観測設備で十分という意見もある。WIREDの記事ではカーゴスペースを利用した突撃隊の輸送や爆撃機としての運用、世界のどこにでも45分以内に攻撃を行うための「次世代の宇宙攻撃機」という説も紹介されている。

 しかし、他の業界アナリストは、米空軍がX-37Bの燃費の良さを利用して、政府に対してのデモンストレーションを行ったのではないかと見ている。オバマ政権では、2013~2017年の間、X-37Bの開発予算が凍結される計画であるためだ。

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