住友化学、独・ナバルテック社とアルミナ事業で提携

2011年12月14日 11:00

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記事提供元:エコノミックニュース

 住友化学は、ドイツに本社を置くNabaltec GmbH(以下、「ナバルテック社」)と、水酸化アルミニウムをはじめとするアルミナ事業に関する提携について協議を開始。まず、同社がナバルテック社から微粒水酸化アルミニウムの供給を受け、12月1日から中国、韓国を中心とするアジアで販売することに合意したという。

 水酸化アルミニウムは主に、船舶、自動車や家電のワイヤハーネスの電線被覆、電子電気回路の配線、プリント基板、建材樹脂などの素材に難燃剤として添加されている。ハロゲン系の難燃剤と異なり、燃えた場合に有害ガスを発生しないため、近年採用が進んでおり、なかでも、微粒水酸化アルミニウムは、難燃機能に加え低発煙にも寄与する品種で、地下鉄やスマートグリッド電線網拡張が進む中国や、造船業が盛んな韓国の船舶用途などを中心に需要が増大。同社は、微粒水酸化アルミニウムのほか、樹脂基板用、人工大理石用の特殊水酸化アルミニウム、液晶ガラスやIC基板、自動車プラグ用の低ソーダアルミナなどを愛媛工場において製造している。これまで適宜能力増強も行ってきたが、急速に伸長する需要に一層タイムリーに対応するため、欧米を中心に事業を展開するケミカル用アルミナの世界的大手専業メーカーであるナバルテック社から微粒水酸化アルミニウムの供給を受けることを決定したものだという。

 同社は今後も、世界的に需要増加が見込まれる水酸化アルミニウムを含むアルミナ事業の一層の強化を目指し、ナバルテック社と新規の無機材料開発も視野に入れ、更なる業務提携の協議を進めていく。

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