三菱電機、SiC適用鉄道車両用インバーターを製品化 東京メトロの車両に搭載

2011年10月4日 11:05

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SiC適用鉄道車両用インバーター(画像提供:三菱電機)

SiC適用鉄道車両用インバーター(画像提供:三菱電機)[写真拡大]

 三菱電機は3日、大容量SiC(炭化ケイ素)パワーモジュールを適用した鉄道車両用インバーターを世界に先駆けて製品化したと発表した。2012年1月に東京地下鉄(東京メトロ)の車両に搭載し、各種調整試験を行い、その後、営業運転に使用する予定。

 大容量SiCパワーモジュール適用により、従来製品と比較して発生損失を30%低減。体積・質量は、従来製品と比較して40%低減した。

 また、従来の車両システムと比較して30%の省エネを実現。全速度領域での電力回生ブレーキの実現により回生電力量が増加(機械ブレーキ損失なし)したほか、インバーターの高周波スイッチング駆動により、モーターの発生損失を40%低減した。

 さらに、電力回生ブレーキの実現による機械ブレーキ使用頻度低減により、省メンテナンス化されたほか、モーター制御モードの切り替え不要と、モーター電流の正弦波化による磁歪音低減により、従来の車両システムと比較して最大6dB低騒音化した。

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