中部電力、人工ゼオライト事業を終了 浜岡原発停止で業績悪化のため

2011年9月26日 22:35

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 中部電力は26日、2003年6月に参入した「人工ゼオライト(商品名:シーキュラス)」の製造・販売事業を終了することを決定したと発表した。

 人工ゼオライトは、石炭灰を化学処理して製造される灰色微粉末の物質で、悪臭ガスの吸着や水質浄化および土壌改良などの材料として、活性炭や天然ゼオライトの代替として利用されている。

 同社は、碧南火力発電所で排出する石炭灰の有効利用策のひとつとして、石炭灰を主原料とした人工ゼオライトの製造・販売事業に参入したが、販売量が伸び悩み、将来的な収支改善の見通しが立っていないという。

 また、浜岡原子力発電所全号機の運転停止の影響により、今後の業績の悪化が予想されており、経営効率化の一環として、人工ゼオライト製造・販売事業を終了することを決定した。

 今後は2013年9月を目途に製造を終了し、在庫がなくなり次第、販売も終了するという。

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