安価で加工が容易な放射線蛍光プラスチック、京大助教らが開発

2011年6月30日 12:00

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記事提供元:スラド

  Aluminum-Carbide 曰く

  京都大原子炉実験所 (KURRI) の中村秀仁助教らの研究グループは、ペットボトルに使う樹脂を改良し、放射線に反応して青く光るプラスチックを開発した (京都大学のお知らせdoi: 10.1209/0295-5075/95/22001) 。

 世界の原子力発電所の放射線モニターとしても利用されている放射線検出器の検出素子として使われるプラスチックシンチレータは広範に利用されているが昨今の需要増を背景に価格が高騰しつつある。中村助教らは昨年、価格が非常に安い PET 樹脂でも放射線が計測可能である事を示していたが、放射線が入射した際に発する蛍光量とその蛍光波長においてプラスチックシンチレータに劣っていた。このたびこれを改良し、従来製品と同等以上の性能を示し、かつ製造コストは 1/10 以下、加工も非常に容易な素材を開発することに成功した。

 加工が容易なので検問ゲートのような大型計測器を作り、放射能の強い地域に出入りする車を調べることも可能になるとのこと (中日新聞の記事) 。

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