日産、「マーチ/マイクラ」の世界販売台数600万台達成

2011年6月22日 16:40

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日産自動車の小型車「マーチ」

日産自動車の小型車「マーチ」[写真拡大]

 日産自動車は22日、ハッチバック型の小型車「マーチ/マイクラ」の世界累計販売台数が、5月末時点で600万台を突破したと発表した。販売台数の内訳は、日本国内で約237万台、海外で約363万台となっている。

 1982年に、運転のしやすさと優れた経済性を特長とした初代「マーチ/マイクラ」(販売台数:約165万台)を発売して以来、CVTなど最新技術をいち早く採用した2代目(1992年発売、販売台数:約254万台)、日産車で初めてインテリジェントキーを採用した3代目(2002年発売、販売台数:約163万台)に続き、アイドリングストップシステムや新世代エクストロニックCVTを採用することでクラストップレベルの低燃費を実現した4代目(2010年発売、販売台数:約17万台、2011年5月末時点)と、日産は常に時代の要請に応えたコンパクトカーを作り続けてきた。

 「マーチ/マイクラ」担当のグローバルチーフマーケティングマネージャーの岩佐洋介氏は、「今回、世界販売台数で600万台を達成できたのは、『マーチ/マイクラ』の運転のしやすさや信頼性の高さ、使い勝手の良さなどが、世界の70ヶ国以上のお客さまに高く評価され、支持されてきた結果だ」とコメントしている。

 「マーチ/マイクラ」は、3代目モデルまで日本と英国で生産してきたが、「日産品質はそのままに、リーズナブルな価格でお客さまが求める装備の充実したクルマを世界中のお客さまにお届けしたいと思った」とチーフプロダクトスペシャリストの石塚正樹氏が自信をもつ新型マーチは、新興国であるタイ、インド、中国、メキシコに生産を移管し、今年5月末までに世界の56ヶ国で17万台以上を販売した。新型「マーチ/マイクラ」について、石塚氏は「世界中のお客さまの声を聞き、お客さまが求めるクルマを具現化した」と語っている。

 「マーチ/マイクラ」の世界各国における評価、販売状況、今後の展開については次のとおり。

 欧州では、今年9月に、スーパーチャージャー付きHR12DDRエンジンを搭載したモデルを追加発売する予定。「これは欧州で販売される最も燃費の良いクルマの一つとなる」(同社)という。

 日本では、グッドデザイン賞や「オートカラーアウォード2011」のファッションカラー賞を受賞するなど、高いデザイン評価を得ている。

 タイでは、優れた燃費により政府から初の「エコカー認定」を受けた。さらに、2011年には1200cc以下の車に贈られる「Best Car of the Year under 1200cc」を、2010年には環境性能No.1のクルマに贈られる「Best Environmental Car of the Year」を受賞している。

 インドでは、2010年7月の発売以来、15,000台以上を販売。同国での日産車の販売台数を押し上げている。また、生産開始から1年を経過した新型「マイクラ」の累計生産台数は10万台を超え、既に約7万台をインド国外に出荷している。今後、インドから欧州、中東およびアフリカの100ヶ国以上に向けて、輸出される予定。

 中国では、2010年8月に初めて投入して以来、「取り回しの良さ」、「快適性」、「低燃費」などの特長が評価され、若い顧客らの人気を集めている。

 メキシコでは、2011年4月に発売して以来、販売台数が順調に伸びている。メキシコでチーフマーケティングマネージャーを務めるロベルト・アセヴァル氏は、「メキシコのお客さまは、室内空間の広さ、運転の楽しさや快適さ、そして燃費の良さから、新型『マーチ』を街乗りにぴったりのクルマであると考えている」とコメントしている。

 ブラジルでは、今年10月にFFVで1.0リッターと1.6リッターのエンジンを搭載し、発売する予定。

 また、車両開発主管の小林毅氏は、「お客さまに愛され続けて600万台もの販売を達成することができた。28年にわたってコンパクトカーを作り続けてきた日産は、新技術を結集したコンパクトカー、新型『マーチ/マイクラ』で、お客さまに最大限の価値を提供したいと考えた。今後新たに投入予定の2モデルと共通の新開発Vプラットフォームの採用や、新規に開発したパワートレインの搭載、車体の軽量化に加え日産の持つ最新空力技術の投入などで、クラストップレベルの燃費を実現した。その上で、グローバルで共通の日産生産方式(Nissan Production Way: NPW)によってクルマの品質管理を徹底することで、世界中のお客さまに安心してお乗りいただけるクルマをお届けすることができるようになった」とコメントしている。

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